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ワークライフバランスを超える考え方 – 現代ビジネス 掲載

2018/03/14 メディア掲載実績 
by PALO ALTO INSIGHT, LLC. STAFF 

仕事と家庭の両立なんて、無理に目指さないほうがいい
「ワークライフバランス」を超える考え方

働く女性は「スーパーウーマン」ではない

「マルチタスクもワークライフの両立もしない」

これはアマゾンCEOジェフ・ベゾスが2017年ロサンジェルスのサミットで語ったことです。「ワークライフバランスという言葉は好きではない」とベゾスは言います。そして、1日8時間の睡眠をとることを一番の優先事項にしているとも語っていました。

バランス=両立という言葉にプレッシャーを感じている人はベゾス氏だけではなく、日本の働く女性も同じだと思います。子育て支援やキャリア教育を行う調査機関が昨年発表した調査によると、出産経験がない働く女性の約9割が「仕事と育児の両立が不安」と答えているようです。

不安に思う人が多いのは当たり前で、そもそも両立なんて不可能だと私は思っています。自分はスーパーウーマンではない、と受け入れることが大事です。

私はアメリカで7歳と2歳の2児の親として、また、最先端のAI技術と戦略を日本企業に導入する会社パロアルトインサイトのCEOとして時間をいかに効率的に使うかをいつも考えています。

私の周りのIT企業で働く女性たちの間で「ワークライフバランスという言葉は好きではない」という人は少なくありません。ワークライフバランスという言葉の裏には、時間をうまく使って50・50にしないといけない、どちらかに偏ってもいけない、どちらかを選ぶということは、もう一方を犠牲にするというトレードオフを意味するからです。

しかし、仕事も子育ても頑張っている30代、40代のみなさんはわかると思いますが、オンとオフを使い分けるなんて到底不可能なのです。フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグ(2児の母)も「人間にオンとオフなんてない、あるのは私という人間のみ」と語っており、当時子育てと起業に追われていた私には大きな励みになったのを覚えています。

「ワークライフバランス」はもう古い

そこで、近年、新しく生まれたコンセプトが「ワークライフインテグレーション」または「ワークライフハーモニー」(仕事と生活の統合)というもの。

噛み砕いて言うと、ギリギリのラインで両立しなければいけないプレッシャーも、どちらかを選んだらもう片方を犠牲にするトレードオフもなく、そこにあるのは限られた時間をいかに自分が納得できるように使うか、その時その時を最大限に集中して過ごせるか、という心得です。

私のようにほぼ毎月海外出張を繰り返している人間には、ワークライフバランスという言葉がずっと胸に重くのしかかっていたのですが、ワークライフインテグレーションを知ってからは、「これでいいんだ」と自分の中で納得がいくようになりました。

それでは、ワークライフインテグレーション、どうやって実現するのでしょうか。

私の場合、色々試した結果一番自分にフィットしているのは仕事と家庭におけるワークフローを細分化して、自分が最大限に貢献できるところ(ハイインパクトな作業)に特化し、そうではないところはアウトソースまたは自動化をする、そのシステム作りです。

具体的には、以下の3つのポイントが挙げられます。

(1)作業工程に優先順位づけする

仕事では当たり前のように行われている優先順位付けや自動化ですが、それらは子育てにも活かせます。

そもそも親にしかできないことはなんでしょうか。子供の誕生日パーティーを開催すること、授業参観に行くこと、保護者面談に行くこと、子供の寝かしつけ(絵本を読む)、そして子供が話しかけてきたときに100%集中して話を聞き、会話をする、抱きしめてあげることなどです。

私の場合、そのような役割を自分のなかのトッププライオリティタスクにし、逆に、食材の買い出し、献立作成、料理、掃除、洗濯などはロープライオリティータスクにしました。仕分けの際は、「子供の立場になったときに、親にやってほしい作業はどれか」というのを1つの基準軸としています。

ロープライオリティタスクに関しては、すべてアウトソース、または後述する「バッチ処理」に回します。そしてロープライオリティタスクに関しては期待値もコントロールし、スケジュール通りにできなくても自分や家族を責めません。

例えば、我が家では食材の買い出しはすべてモバイルで行い配達してもらいます。もう何カ月もスーパーマーケットに足を運んでいません。献立を考える作業が苦痛なのでそこもリスト化、またはシェフが作った料理を家まで届けてくれるサービスなどを利用しています。洗い物もなくなるのでかなり便利です。

洗濯は毎日行うと効率が悪いので、(IT用語で言う)ためて処理を行う「バッチ処理」にし、決まった曜日にまとめて行う。掃除は業者の人に定期的に来てもらい、現状維持のところだけ子供が寝た後行います。もちろん、私だけではなく夫との共同作業となります。

私の友人(女性、会社経営者、子供2人)は夫とカレンダーアプリを共有し、週末に自分が仕事をしなければいけないときはあらかじめ数時間単位でカレンダーに予定を入れておく、そうすると夫がその時間帯は子供達を公園に連れて行く、または雨が降っている日は私がカフェで仕事をする、など常にスケジュール共有を夫婦でしておくことが大事だ、と言います 。

彼女はお手伝いさんも数人不定期で雇いながら、リスト化、細分化することで無駄のないワークライフインテグレーションを実現している1人です。

(2)マルチタスクはしない

私の出身校であるハーバードビジネススクールのクリステンセン教授(イノベーションのジレンマの研究者で5人の子供を持つ)は著書『イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ』で、子供と過ごす時間において大事なのは「Be Present」(その場にいること)でいることだ、と言っています。

これは物理的にその場にいるけれど心ここにあらずになるな、という意味です。公園で子供のブランコを押しながらずっと片手でスマートフォンのゲームをしている人などをたまに見かけますが、そういうのはダメだということです。その場その場で一点集中する。これは限られた時間内でアウトプットを出すためにとても大事なことです。

仕事でも同じことが言えます。私の場合一番集中できるのは午前中とわかっているため、集中して行わなければいけない作業がある日はメールチェックを朝起きてすぐせず、まず作業に取り掛かります。メールやチャットツールもすべて通知機能は基本的にオフにしています。午後、集中力が下がる時間帯にメール返信などの作業を割り当て、夕方にはジムに向かうことが多いです。

私もハーバード時代から叩き込まれていましたが、1日最低7時間は寝るようにしています。寝る直前に仕事をした場合、すぐ寝付けないこともあるので、そのときはメラトニンというサプリメントをとって、良質の睡眠をとるようにします。

(3)アウトプット重視のインプット体制を作る

朝何気なく新聞を読んだり、移動時間に本を読んだり、ママ友と立ち話をしたり、子供と映画を見ていたり。常に様々なインプットに人は触れています。

私が心がけているのはインプットをただのインプットで終わらせないことです。もちろん、アウトプットというのはインプットがあるから初めてできるわけなので、インプットは大事です。

しかし、「これはあのプロジェクトに使える情報だ」「これは息子が喜ぶな」「これは顧問先に共有したら喜ばれる」「これは次の寄稿記事のネタになる」「これは娘のおけいこごとの候補」などと私はいつもインプットをアウトプット目線で行います。

そしてそれを管理するツールがスラックやエバーノート、Dropboxなどのアプリの数々です。アウトプットごとにチャネルわけをしておき、インプット(写真、スキャン、メモなど)をその場で記録し保存します。これで忘れることも、単なるインプットで終わることもない。

1聞いたことは10使い回す、それくらいの活用意識がないとワークライフインテグレーションは出来ないのではないかと思います。

私の場合、自分の選択したスタイルに納得できたということで、「ワークライフバランス」という言葉からの脱却には大きな意味がありました。

両立の不安から子供を産むことを躊躇したり、せっかく目の前にきたキャリアチャンスを諦めたりすることがあるくらいなら、新しいこの「ワークライフインテグレーション」というコンセプトを胸に、自分らしい仕事と生活を融合したライフデザインの仕方を見つけたほうが良いのではないかと感じています。

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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