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なぜ現場に不評な基幹システムができ上がるのか? – ビジネスインサイダー 寄稿

2018/07/16 メディア掲載実績, ビジネスインサイダー 
by PALO ALTO INSIGHT, LLC. STAFF 

なぜ現場に不評な基幹システムができ上がるのか? – ビジネスインサイダー 寄稿

なぜ「現場に不評な基幹システム」ができ上がるのか?
—— 物流現場の声を聞いて見えた「現場AI」の姿

shutterstock

shutterstock:

パロアルトインサイトCEOでAIビジネスデザイナーの石角友愛です。今回は、私たちがAI実装を手がける中で学んだ、一番大事にしている教訓である「現場AI」を作ることのお話をしたいと思います。

弊社では業界横断的にクライアントの経営課題をAI技術を使って解決するプロジェクトを行なっています。

あるクライアントと話をしていると、システム会社が作った基幹システムと現場スタッフの作業内容に乖離があることがわかってきました。

例えば、その会社の基幹システムは受発注などの作業を自動化するものですが、導入はしたものの、流通現場のスタッフは使いこなしていませんでした。

実際に私たちが流通現場に足を運び、どのように現場の人が作業をしているかを見ていると、基幹システムが吐き出す出力値を手作業で入れ替えている人がいました。話を聞いてみると、「あの取引先は午前中に届けないとうるさいから」とか「毎週水曜日はあの道路は混むから避けたい」 といった、現場感が満載のインサイトから独自の作業をしていたのです。

なぜ「使われない基幹システム」ができあがるのか?

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流通業界などで「作業時間の最小化」や作業員の「移動距離の最小化」といった課題は機械学習の分野でも長い間取り扱われています。その代表的な学術的アプローチが「最適化」と呼ばれるものです。

最適化とは、簡単に言うと目的関数を定義して、その関数の最大化もしくは最小化を目指すアプローチを指します(流通の例で言うと、目的関数は作業員の移動距離となり、ゴールはその移動距離の最小化となります)。

そのため、流通分野で多く提供されている基幹システムなどでは、このような手法で作られたモデルが搭載されていることが一般的です。

しかし、その現場の声やインサイトを汲み取っていない基幹システムでは、本当の「ペインポイント」(苦痛を伴う課題)が解決できていないことがあります。今回のケースもそうで、だから私たちは今、その解決のために新しい機械学習モデルの実装をしているというわけです。

興味深いのは、このような現場の課題を見ていると、一般的な流通業界での解とされる「最適化」ではなく、ランキング学習(※)などの、全く別の業界で使われる手法の方が現場の声を反映したアルゴリズムになるとわかりました。

この事例からの学びは、現場にはシステム設計者が考慮できていない“変数”が数多くあるということです。

しかし、アナログ的な作業を置き換えることこそ、現場をAI技術でサポートする「現場AI」の本質があります。現場の課題やペインポイントが解決できていないと感じたら、表面的な判断基準を一切取り払い、改めて最適解を見つけていく。だからこそ、一見AIとはかけ離れていると思われがちな業界の人こそ、AI活用をお勧めしたいと思っています。

※ランキング学習:検索エンジンなどの分野で使われる、物事や商品のランキングを学ぶ技術のこと

賢い「現場AI」をつくるにはコツがある

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最後に、私たちが「現場AI」を作るときに心がけている3つのことをまとめました。これからシステムへのAI活用を考えている方はぜひ参考にしてください。

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パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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