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シリコンバレー企業に見るビジネス設計のうまさ – ビジネスインサイダー 寄稿

2018/11/01 メディア掲載実績, ビジネスインサイダー 
by PALO ALTO INSIGHT, LLC. STAFF 

サブスクはただの「月額課金」ではない —— シリコンバレー企業に見るビジネス設計のうまさ

撮影:伊藤有

こんにちは。パロアルトインサイトCEO・AIビジネスデザイナーの石角友愛です。

最近、日本ではサブスクリプションビジネスが広がっています。今まではサブスクリプションモデルといえば、SpotifyやNetflix(ネットフリックス)、ニュースサイトなどのデジタルコンテンツやSaaS(Software as a Service=クラウドをベースに提供されるソフトウェアサービス)などのソフトウェアが主流マーケットでした。しかし、今は有形のもの、例えば、月額料金を徴収してブランドバッグや洋服が借り放題のサービスや車乗り放題のサービスなどが登場しています。

これは単なるサブスクリプションというモデルが今後の勝ちモデルという訳ではなく、新しいビジネスモデルをAIを使いながら生み出す、ビジネスモデルイノベーションに成功する企業が増えてきているという現象だと考えています。

日本で「ビジネスモデル変革」が求められている理由

Shutterstock

先日、ある日本の大手メーカー企業の方とお話していたときのことです。

その会社は子供向け商品を売るメーカーとして老舗ですが、それゆえに、商品開発→生産→小売販売のビジネスモデルから脱却することに対して苦労しているようでした。

AI機能を搭載した新しい子供向け商品を開発したいと思っても、その商品が想定する「数万人の子供に対応できるAI機能」を維持するためのサーバーコストなどのランニングコストを商品に上乗せすると、誰も買わなくなると言うのです。

そこで、「それではAIサービスフィーとして月額料金を商品を購入したユーザーから徴収するのはどうですか」と提案してみました。

シリコンバレーの家電スタートアップLighthouseのAIカメラ。買い切りでも家庭向けセキュリティカメラとして動作するほか、月額10ドルを支払うと人物認識などのAI系機能が拡張できる。

ブランドバッグや車など有形のものがサブスクリプション(借り放題)に適している理由は、基本的にはデジタルコンテンツ見放題のサブスクリプションモデルと同じ原理です。

しかし、例えばシリコンバレーの家電スタートアップLighthouseでは、AIスマートカメラを売り切るだけではなく、その後、AI機能をユーザーが使い続けるためには、「AIサービス料」を毎月プラスで徴収します。この課金モデルを提供することで、今までサブスクリプションが考えられないと言われていた業界でビジネスモデルの変革を起こしたともいえます。

Lighthouseの画像解析機能の一例。ペット認識や人物認識、3Dでの空間認識などさまざまな機能がある。

私自身友人に勧められて1年ほど前に購入したのですが、299ドルで購入した後にも毎月10ドルの「AIサービス料」を払っています。

Lighthouseの月額課金プラン。課金なしでも使えるが、月額10ドルを支払うと、カメラの動画履歴が30日になったり、各種AI認識機能が使えるようになる。競合のNest Cam IQとの機能・料金比較もしている。

Lighthouseは、スタンフォード大学で自動運転技術を開発していたエンジニア数名が立ち上げた家電スタートアップで、Androidを作ったアンディー・ルービン氏などが投資家として名を連ねています。

Lighthouseは、自動運転に欠かせないコンピュータービジョンなどの技術を、スマートカメラとして一般消費者の家庭に届けることをビジョンとしています。他のスマートカメラと違うのが、自然言語処理技術や機械学習を活用して、「私がいない間に子供たちが何をしていたか見せて」とLighthouseのアプリに話しかけると(または文字で打ち込むと)、ピンポイントでその時の画像を抽出し、見せてくれるのです。

出張が多い私には最適な機能です。しかし、そのような「誰が私の子供なのか」「私がいない間はいつなのか」というような認識を行うためには、常に学習しつづけるAI機能が不可欠になってきます。そこで、このようなサービスが欲しいユーザーにのみ、月額料金を徴収している、と言う訳です。

LighthouseのカメラとAIサービスを使い続けて気が付いたのは、私が購入したのはスマートカメラという「モノ」だけではなく、そこから得られる様々な「コト」(体験)だったと言うことです。

不動産購入のプロセス自体を「イノベーション」する企業

ベイエリアの不動産を手に入れることは、いまやアップルやグーグルのエンジニアにとっても楽ではないことを伝える記事。
https://www.paloaltoinsight.com/membership-checkout/?level=4
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パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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