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ビジネスインサイダー寄稿記事 掲載「日本ハムも参入、世界で注目の”植物肉”。市場で勝つための3つの成功要因とは?」

2020/01/20 メディア掲載実績, ビジネスインサイダー 
by PALO ALTO INSIGHT, LLC. STAFF 

日本ハムも参入、世界で注目の「植物肉」。市場で勝つための3つの成功要因とは?

CES2020のインポッシブルフーズのプレスカンファレンスで配られた新製品「インポッシブルポーク」(豚肉風の植物肉)。編集部取材チームの実食では、調理方法にもよるかもしれないが、豚肉と見分けがつかないほど。
撮影:伊藤有

こんにちは。パロアルトインサイトCEOでAIビジネスデザイナーの石角友愛です。今回は、今月上旬にラスベガスで開催されたCES2020でもニュースになっていた、フードテックについて書きたいと思います。

日本ハムが肉を使わないハム、いわゆる植物肉のハムを「NatuMeat」というブランドで3月から販売することが先週報道されました。アメリカでもここ数年、いわゆる「植物肉」(代替肉、プラントベースミート、またはミートレスミートとも呼ぶ)の流行は凄まじいものがあります。アメリカの食肉市場における植物肉の成功の方程式は何なのか、日本ではどのようにすれば流行るのか、先行する企業や市場の動きから「3つの成功要因」として考察したいと思います。

「現代の代替肉のおいしさ」は食べてみないとわからない

インポッシブル社のライバル、ビヨンドミートのハンバーグは、アメリカではすでにスーパーなどの店頭で流通している。
Shutterstock

植物由来食品協会(プラントベースフードアソシエーション)の取りまとめによる市場規模。植物肉(Meat)に関して、こちらの集計では2019年4月までの過去1年で10%市場規模(Market Value)が増加したという。
出典:PLANT BASED FOODS ASSOCIATION

UBSの予測では、植物肉の市場は毎年28%成長し、2030年までに850億ドルになると言われています。背景には、年々高まる健康志向(プラントベースの食品カテゴリー自体が成長中で、例えばアメリカの小売全体で豆乳やアーモンドミルクなどの売り上げは2018年に6%成長したのに反し、牛乳の売り上げは3%減少している)や動物愛護の意識や環境のことを考えプラントベースのものを選ぶ人が増えているのも事実です。

例えば、植物肉のスタートアップで有名なのが、シリコンバレーに本社を置くフードテックの先駆けとなったインポッシブルフーズ(2011年創業)です。創業者のパトリック・ブラウン氏は、スタンフォード大学の生物化学の教授でした。環境に関する研究を続ける過程で、工場式畜産が環境に一番悪影響と考え、2035年までに世界的な食糧サプライチェーンから動物性の商品をなくすことを目標に、「本当に美味しいプラントベースミートを作ること」をミッションにしています。

成功要因1. 「本当においしい」から買ってもらえる

ビヨンドミートの植物肉。
Shutterstock

インポッシブルフーズの植物肉。
Shutterstock

この、本当に美味しい植物肉で肉を食べているような食感と体験を提供する、というところが今までのベジタリアン向けの植物肉食品(ベジバーガーやテンペなど、一般的に美味しくないものというイメージが強い)との違いであり、成功要因の1つです。

実際に、バーガーキングの主要商品であるワッパーに、「インポシッブルワッパー」が加わりアメリカ全国で提供されていますが、見た目は普通のワッパーとほとんど変わりません。今まで「美味しくない」と思われていた植物肉食品をこのレベルの味と食感までにした研究開発と技術力ゆえに、「フードテック」と呼ばれているのではないかと思います。

実際私もビヨンドバーガーの肉をスーパーで購入し家で焼いてみましたが、赤い肉汁らしきものまで再現されていてびっくりしました。これであれば、ベジタリアンではなくても「こちらの方がベターなチョイス」というポジションで売ることができ、より対象となる母集団が広がります。今までバーガーキングに足を運ばなかった客層も獲得できるでしょう。

成功要因2. 「成分ブランディング」による商品開発

CES2020でインポッシブルフーズが配布していた成分表。塩分はポークより多いものの、カロリーや脂肪分、コレステロールの低さ、なにより動物由来ではないことをアピールしている。
撮影:伊藤有

インポッシブルワッパーのような成分ブランディングによる商品開発(商品に使われている成分や要素が差別化要因となり消費者への訴求力になるもの)も、植物肉の成功要因の 1つです。

インポッシブルワッパーを開発する過程のビデオを見ると、パティの大きさや厚み、焼き目のつき方や食感、そしてブロイラーなどの機械もチェーン仕様で作っているようにうかがえます。

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パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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