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インフレ率の世界的上昇における日本の勝機とは
2022/04/13 ブログ 
by kawakamitakuro 

DXを通した産業改革の重要性を伝える音声番組「Level 5 by Palo Alto Insight」

各回の内容を文字でもお伝えすべく、文章でまとめた記事を投稿しております。ポッドキャスト内容の概要を読みたい方はこちらの記事をお読みください。詳しい内容は音声ページよりお楽しみください。

インフレ率の世界的上昇における日本の勝機とは

先日、アカデミー賞の授賞式が行われました。石角はライブ視聴をしていたそうですが、やはり衝撃だったのは、ウィル・スミスとクリス・ロックの一件でしょう。

日本とアメリカでの捉えられ方の違い

この事件について、日本とアメリカで捉えられ方が異なっていたことを、山崎は指摘しています。いわゆる「マッチョカルチャー」という、女性のために男性が立ち上がる風潮が、この2国間で異なったのでしょう。

アメリカでは、ウィルスミスが誰のために立ち上がったのか、奥様のためなのか自分のためなのか、といった議論が起こっています。それに対し日本では、自分のパートナーが傷つけられたら怒っても当然だという、ウィルスミスを擁護する声が多く上がっています。

また、その後のアカデミー主催側の対応を疑問視する声も上がっています。あの出来事の後に、何も対応がなかったというのは、確かに非難されても仕方ないのかもしれません。いずれにせよ、あの衝撃的な出来事が起こった後も、プレゼンターとして冷静に司会を進めたクリスロックは流石でした。

 

Appleが作品賞をとったことの衝撃とは

このように、アカデミー賞は作品以外の話題が中心となっていますが、「コーダ あいのうた」という作品が作品賞を受賞したことも衝撃的だったと、石角は話します。

この作品はAppleが配信している作品となっており、ストリーミングの作品がアカデミー賞の作品賞を受賞したことはこれが初となりました。これはある意味で、アカデミー賞がついにテックを認めた、ということにもなります。

また、Netflixなどはこれまで何年間も作品を制作しているにも関わらず、未だ作品賞を受賞したことがありません。そのため、ここでAppleが作品賞を受賞するということは、一つの象徴的な出来事だったと捉えられるでしょう。

今後も引き続き、「Level 5 by Palo Alto Insight」ではコメントを募集しております。

ぜひお気軽にご質問ください。

 

世界的なインフレの先にある日本の勝機とは

第13回で取り上げる「今週のホットニュース」はLarry Fink’s Chairman’s Letter to Shareholders | BlackRockです。

ニュースの概要

この記事は、リスナーの皆様も毎日ニュースで聞いているであろう「インフレと円安」について取り扱ったものになります。世界最大の資産運用会社「ブラックロック」の創業者である天才トレーダーのラリー・フィンクが、株主に当てて書いた手紙がもとになっており、インフレや円安、脱グローバライゼーションによる金融市場への影響について語っています。

現在のウクライナ情勢や新型コロナウイルスは、どのような影響を及ぼすのか。また、国際的な脱グローバライゼーションの動きは金融市場にどのような影響を与えるのか。これらの内容についてまとめた記事になっています。

 

日本における「値上げ」のイメージ

日本でも最近、スターバックスが値上げをしたり、コンビニエンスストアのサンドイッチが値上げをしたりと、さまざまなところで値上がりを実感する機会があります。そんな中で長谷川は、ある出来事に衝撃を受けたようです。

長谷川は3年ほど前、千葉県のとある喫茶店に入った時、その喫茶店の入り口に「値上げ」に関する報告が書かれている紙を見ました。そこに書いてあったのは、「仕入れ価格上昇の関係で、値上げをしなければならなくなりました。申し訳ありません。」という内容だったそうです。

アメリカの場合であれば、値上げをすることに対して「謝る」という文化はありません。また、特に報告することもないため、いつの間にか値上げしているようなケースが当たり前のようです。そのため、日本の喫茶店が謝罪と共に、値上げの報告をしていたことはとても印象的だったと言います。

 

「値上げ」に関する文化的な側面

この話を聞いた上で山崎は、値上げに関するイメージは文化的な側面が関わっていると話します。日本において値上げをするということは「最終手段」というイメージがあり、まずは企業努力でなんとかしようとするカルチャーがあるといいます。

しかし、日本の企業物価指数は約9%というレベルで上がっているのに対し、消費者物価指数は対前年比で1%の上昇に留まっているのが現状です。これでは、仕入れのコストは上昇する一方で、値上がりすることはやむを得ません。

またアメリカの場合であれば、インフレが起きたとしても、それと同じように給料も上がっていきます。しかし、日本の場合は平均賃金がずっと上がっていないのが現状です。その結果、相対的貧困になってしまい、消費が減り、「耐える」という風潮にもなります。そのため、ポジティブなインフレの循環にはなっておらず、負のループが続いているのです。

 

アメリカにおける消費の今

このように、日本とアメリカではインフレに関する様々な違いがあります。アメリカでインフレが起こったとしても、その分給料が増加するため、消費にはあまり影響しません。そのため、現金が足りなくなったとしても、とりあえずクレジットカードで支払ってしまうことも多く、いい意味で楽観的に消費活動をしていることがわかります。

特に、ウォール・ストリートジャーナルの記事によると、65歳以上のアメリカ人の消費が非常に増えてきているようです。これも文化の違いや、経済に対する期待値の違いが背景にあるでしょう。

その点、日本でも少子高齢化が進むことから、高齢者の消費というのは非常に重要な要素になるかもしれません。高齢者の方は働いていない反面、消費を続ける必要があるため、高齢者の消費を刺激するような経済政策は一つの突破口になる可能性があります。

 

好循環を生む鍵は「観光産業」にある

長谷川はこれらの議論を踏まえた上で、日本のインフレ問題の打開策は「観光産業」にあると話します。外国からの観光客や投資を受け入れることによって、グロースの源泉にしていくことができますし、何より相対的な割安感を出すことができるので、消費活動が活性化するでしょう。

また、新型コロナウイルスにより壊滅的な影響を受けた産業だからこそ、政府の政策目標とも合致する部分があると思います。観光業の他にも、円安だからこその輸出の優位性なども生かした上で、グローバライゼーションの動きにうまく乗れるといいですね。

また、グローバライゼーションの動きに乗る上で「英語」の習得はやはり必須となります。エンジニアだけではなく、日本全体としてグローバル化を進めていくことによって、日本の未来は明るくなるのではないでしょうか。

 

今週のおすすめコンテンツ   「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」

「今週のおすすめコンテンツ」は、石角の紹介する「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」です。

この本は、ギリシャの元財務大臣の父が10代半ばの自分の娘に向けて、シンプルかつ心に響く言葉で経済について語った本となっております。格差や市場社会の誕生、金融の役割や資本主義の歴史と功罪など、わかりやすい言葉で説いている内容です。

この本の根幹には「自己決定・自立した考えを持って生きるには、経済の根本的な仕組みを理解する必要がある」というテーマがあります。そのため、日本においてなかなか学ぶ機会の少ない経済学について、わかりやすく学ぶことができるという点で非常におすすめです。

 

それでは、次回の放送もお楽しみに!

#13の実際の音源はこちらからお楽しみください。

 

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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