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アマゾン初の労組 なぜ若者は結成を決意したのか – シリコンバレー通信

2022/04/25 メディア掲載実績, 毎日新聞 
by PALO ALTO INSIGHT, LLC. STAFF 

アマゾン初の労働組合結成に立ち上がったクリスチャン・スモールズ氏。従業員投票で組合結成が承認され、シャンパンで祝った=米ニューヨークで2022年4月1日、AP

「(米アマゾン創業者の)ジェフ・ベゾスに御礼を言いたい。彼が宇宙に行っている間、我々は(労働組合結成に向けた従業員投票を行うために必要な)署名を集めることができたのだから」。4月1日、アマゾン初の労働組合として結成が可決されたALU(Amazon Labor Union)の代表、クリスチャン・スモールズ氏はインタビューでこう答えた。

「不当解雇」広がる批判

2年前、スモールズ氏がニューヨーク・スタテン島にあるアマゾンの物流倉庫で、新型コロナウイルス流行に伴う労働者の安全対策を求めて抗議活動をしたその日に、同社は彼自身が安全規則に違反したとしてスモールズ氏を解雇した。労働者の組織化を阻止するための不当解雇だという批判が広がり、スモールズ氏は労働組合の結成を決意した。

パンデミック(世界的大流行)が始まったばかりの当時、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)の重要性が認知されつつも、倉庫で働く労働者にとってはそんなスペースすらなかったという。当時のスモールズ氏は、インタビューに「これが『強欲』というものなのか。私には狂気の沙汰としか思えません。1兆ドル(約126兆円)規模の企業を立ち上げて、人々を病気にしたり死なせたりしておきながら、(ベゾス氏は自身が創業した宇宙開発ベンチャーで)宇宙船を作っているなんて」と答えていた。

労働運動の「勝利」

労働者による組合の組織化運動は敗北に終わるケースも多いという。大企業は豊富な資金力を武器に、コンサルタントや法律家、PR専門家らを雇って労働者の組織化を妨害するからだ。

そのため、当初は誰もスモールズ氏が労働組合結成の是非を問う従業員投票で勝利を収めるとは思っていなかった。ところが、彼は労働者の30%にあたる数の署名を集めて投票実施にこぎつけた。4月1日の投票では、2654対2131と、スタテン島のアマゾンの倉庫に勤務する労働者のうち55%の賛成を獲得し、組合結成への道を開いた。これは、労働運動の大きな勝利といえる出来事だ。

スタバでも組合結成

もっとも、労働組合のプレッシャーを受けているのはアマゾンだけではない。

例えば、コーヒーチェーンのスターバックスでも、2021年から始まった店舗従業員らの労働組合結成の波が全米店舗に広がっている。190店近くが組合結成の是非を問う従業員投票を申請し、ニューヨーク市やスターバックスの地元シアトルの10店、その他の州の店舗で、米サービス従業員国際労働組合(SEIU)傘下のワーカーズ・ユナイテッドへの加入が可決された。ワーカーズ・ユナイテッドは、米国とカナダの繊維、製薬、ゲーム産業などで働く約8万5000人が加入する巨大組織だ。

スターバックスでは4月4日にケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)が退任し、事実上の創業者でジョンソン氏の前のCEOだったハワード・シュルツ氏が暫定的にCEOに返り咲いた。シュルツ氏は、即座に自社株買いのために200億ドルを費やす計画の停止を発表し、「この決定により、私たちは社員と店舗にもっと投資できるようになります」と述べた。

通常、企業が現金を使い自社株買いを行うと株価が上がるため、投資家は喜ぶ。しかしシュルツ氏は、投資家を喜ばせることより、従業員と向き合うことを優先する姿勢をまず見せたのだ。

新型コロナで労働環境悪化

なぜ近年、このような組合結成の動きが増えているのだろうか。

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石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
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