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DX推進における最新事例紹介
2022/05/02 ブログ 
by kohei 

DX推進における最新事例紹介

今後の経営に必要不可欠な存在となった「DX」という言葉。日本のメディアでも連日取り上げられており、どの業界においてもDX推進についての議論が進められるようになりました。

しかし、実際には「DX推進をしたいけれど、何から始めればいいか分からない」「DX推進によってどのようなメリットがあるの?」といった声もよく聞きます。DXという言葉を知ったとしても、それをどのように実現していく必要があるのか、イメージしづらい方々が多くいるのです。

そこでこの記事では、DX推進をする上で参考にしたい最新事例をご紹介したいと思います。この記事を読んで、実際にDXに対する理解を深めるとともに、自社のDX推進について考えるきっかけとなれば嬉しいです。

 

DX導入事例1「Microsoft」

最初に紹介するDX最新事例は、「Microsoft」です。MicrosoftのCEOが「AIファースト宣言」を行い、社内の縦割り構造の見直しを実施しました。2019年には組織を4つのエンジニアリンググループに統合し、そのうち「社内インフラとITオペレーション」を意味する「CoreServicesEngineering&Operations(CSEO)」が重要な存在となり、プロダクトや事業部の垣根を超えた超巨大チームを作成することで社内DXを推進しました。

Microsoftでは過去何十年もかけて蓄積されたデータが、製品・チーム・機能ごとにバラバラに管理されていました。そのため、社内共通のリソースとして他のプロジェクトにも活用できたであろうデータが、その価値を発揮できないまま放置されていたのです。

そこで、分散化されたデータを一元化し、社内の誰でもアクセス可能にするためにDXを行いました。その結果、顧客や提携先、社員にとって深い洞察や知的な体験を得るための基盤を整える作業を進めたのです。

このように、DX推進というのは局所的なアプローチだけではなく、社内の抜本的な組織変革を伴います。決して一つの事業部や「DX部」だけで解決できる問題ではなく、組織全体として連携をとり、縦割り構造を見直す必要があるのです。

 

DX導入事例2「モデルナ」

2つめに紹介するDX最新事例は、メッセンジャーRNAを使ったコロナワクチンを開発したことで知られる「モデルナ」です。モデルナは自社のことを「製薬会社」ではなく、「生物学に携わるITカンパニー」と定義しています。

この会社では、コア事業である薬の開発に必要なゲノムシーケンスのデータがExcelに打ち込まれているなど、非効率だった部分がありました。

そこで、ゲノムシークエンスデータという「コア」の部分を徹底的に強化し、DX化することを決め、データのクラウド化、統合化を進めていきました。その結果として、オートメーション化に成功し、多くを内製で開発できるようになりました。

この事例の最も注目すべきところは、惜しみなくAI投資を進めたという点です。なんと、約85%のAIやインフラを全て自社で設計し、開発まで行いました。その結果、競争優位性のあるコアのDXを一気に推し進めることができたのです。

また、人事などのコアではない領域に関しては、市販のツールを積極的に導入することによって、省人化、デジタル化に成功しています。このように、注力すべきところと勝負しない領域を見極めた上で、DX推進を成功させた点が非常に評価されています。

 

さいごに

ここまで、DX推進に成功した2つの事例を紹介してきました。

これら全ての事例に共通することは、組織編成が非常に重要であるということです。1つの事業部に局所的なAI導入をしたとしても、効果的なDX推進には至りません。時には、組織編成を伴う抜本的な改革が必要になるのです。

また、実際にDX推進を行うAI人材も非常に重要です。日本では、資格試験に合格すればデジタル人材と見なされる風潮がありますが、それだけでは足りない部分があります。そのため、教育機関の拡充や早い段階からデジタル人材育成のカリキュラムを用意する必要があるでしょう。

そして、AIやIT業界におけるジェンダーギャップも少なくありません。もしAI開発メンバーが20代の男性だけで構成されていた場合、高齢者や妊婦が使用する際の想定ができない可能性があります。そのため、なるべくバイアスを減らすためにも、開発現場におけるダイバーシティは非常に重要となるのです。

しかし、AI人材は非常に不足しているのが現状です。そこで、AI人材を自社で育成する必要が出てくるかもしれません。

パロアルトインサイト弊社では、企業向けAI人材育成サービスとして「AIビジネスデザイン基礎」というオンライン型の教材のサービスを提供しておりますAI人材を育成したいと考えいる企業様や、DXを経営戦略レベルで取り入れたい経営者様、AIビジネスや今後のトレンドを学び自社の戦略に生かしたいと考えている経営企画部や戦略部の皆様に適した教材です。AIビジネスデザインの基礎を学ぶことができる本教材を使って、AI人材の確保に向けた最初の一歩を踏み出してみませんか?

 

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パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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