自動運転タクシーの提供をラスベガスにおいて開始
パロアルトインサイトの長谷川です。AI技術の応用先として、車の自動運転は長年大きな期待を向けられてきました。実証実験の段階を経て、アメリカでは自動運転技術の実用化が、本格的に進んでいます。そんな中、ラスベガスで電気自動車(EV)の自動運転タクシーを提供することを発表し、注目を集めている企業があります。
シリコンバレーから現役データサイエンティストのインサイトをお届けする「The Insight」。今回取り上げるのは、自動運転技術の実用化に取り組む企業「Motional」です。
まずはMotionalがどんな企業なのかを紹介します。
Motionalは、自動運転技術の実用化に取り組んでいる企業です。すでに自動運転でのタクシーサービスの実績を積み上げており、これまでに10万回以上の自動運転を提供してきました。
下図は現代自動車のEV「IONIQ 5」をベースとして開発された、Motionalの最新の自動運転車です。
Motionalは2023年までに、EVの自動運転タクシーのサービスを、アメリカの複数都市で提供することを目指しています。
2020年3月、Motionalは以下の2社による合弁会社として設立されました。
Motionalの拠点はアメリカのボストンにあります。また、Motionalは以下の3社とパートナーシップを結んでおり、開発した自動運転車が活用される機会を確保しています。
自動運転技術の基礎知識として、「レベル」と「主要な企業」について解説します。
Motionalが2023年に実現を目指しているのは、「レベル4」の自動運転です。
自動運転の程度を示す「レベル」は、アメリカ自動車技術会が定義したものが、世界で広く使われています。レベルごとの大まかな意味は以下の通りです。
レベル3と4の近いがわかりにくいので、追加して説明します。レベル3では人が運転席に座ることを前提としており、自動制御が難しい場合は運転を求められます。
一方レベル4では、緊急時であっても人は運転は求められません。走行する領域は限定されているものの、レベル4は人による制御を必要としない「完全自動運転」だといえます。
自動運転車の開発を進めているのは、Motionalだけではありません。多数の企業が激しい競争を繰り広げており、Motionalの主な競争相手を挙げると以下の通りです。
これらの企業の動きを意識しつつ、Motionalはサービスの展開を進めています。
なおテスラの自動運転については、弊社CTOの長谷川がベータ版を体験しており、こちらの記事でレポートしています。ぜひあわせてお読みください。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)
パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧
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