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CCPAとペロトン、ストリーミングが今年のテーマに

2020/01/04 ニュースレター「Moonshot」 
by 関口 
明けましておめでとうございます。2020年も皆さまにとって良い年になることを祈念しております

皆さまの今年の抱負は何でしょうか。アメリカのTVを見ていると、減量プログラムやフィットネスジム、ペロトンのCMなどばかりで私の友人のアメリカ人の今年の抱負も「糖質ゼロの生活にする」というものでした。アメリカの本屋で料理本セクションにいくと、半分くらいがKeto Diet(ケトジェニック食という、高タンパク&高脂肪のもののみ食べて糖質を限りなくゼロにする食べ方)の本なので、フィットネストレンドはこれからも続きそうだと感じています。(ペロトンについて私が書いた記事はこちら

それでは、2020年のテック業界がどう変わるか、パロアルトインサイトとして色々書いてみたいと思います。

1)CCPAが2020年1月1日より施行

CCPAはカリフォルニア消費者プライバシー法と呼ばれるものでアメリカ版GDPRという人もいます。実際は似ている部分と似ていない部分が多くあるのですが、連邦レベルで法案を通すのは時間がかかるためテック業界のハブになっているカリフォルニア州が先行してまず通したプライバシーの法案です。CCPAについては私が先月ビジネスインサイダーに寄稿した記事をご覧ください。

カリフォルニア州でデータ販売などのビジネスをしている会社は対応が求められます。早速、アメリカのサイトでは、下記のような「Do not sell my info」ポップアップが表記されているところもあります。(こちらはViceというメディアサイト)カリフォルニア州についで次々別の州もプライバシー法案を通しており、これがきっかけでプライバシー規制強化につながりそうです。

2)ハードウェアへの投資

テスラが2019年の生産目標(36万台)を達成したと発表し、2018年の生産量を50%超え、過去最高の株価を1月3日に記録しました。36万台はホンダの年間生産量(約500万台)やフォルクスワーゲンの生産量(1000万台)と比べると大したことがないように見えるかもしれませんが、EV車への市場の期待が伺えます。

第4四半期だけで見ると、80%の生産がモデル3一番安いモデル)だったということで、モデルS(高級セダン)からはじめ、モデルX(一番高いSUV)、そしてモデル3という価格帯に展開することでロイヤリティの高い顧客をまず獲得し、ボリュームゾーンで利益を取りに行くマーケティング戦略も結果を出しているのかもしれません。(モデルSはモデル3とカニバっているとの声もありますが。)

実は同じような価格戦略をとっているハードウェアとソフトウェアが完璧に融合している会社があります。上記のペロトンです。ペロトンは一台2500ドルほどでエキササイズバイクや4000ドルほどのトレッドミルを販売していますが、バイクだけではなく毎月40ドルのサブスクリプションでコンテンツをアプリ販売しています。毎月の会員の離脱率が驚異の1%以下という会社ですが、先日、安い価格帯のトレッドミルなどを販売することを発表しました。アーリーアダプターのキャズムを超え、ボリュームゾーンに拡大し利益を出すための戦略だと言えます。

ちなみにテスラも、車内で停車中に快適に映画を見るためのネットワークサービスに毎月のサブスク料徴収を開始しました。ハードとソフトで取りに行く戦略が今後より増えるのではないでしょうか。

ペロトンホームページより(https://www.onepeloton.com/
ハードに力を入れているのはビッグテック企業も同じです。フェイスブックは100%ソフトウェアの会社かと思われがちですが、実はハードの投資を増やしています。本社近くの街に巨大なキャンパスを構築中で、4000人以上の社がハードウェアのみに特化したオフィスで勤務予定とのこと。VR,ARハードウェアだけではなく、シリコンチップやIoBデバイスなど消費者向けのハードにシフトしており、モバイルの次のフロンティアを開拓しています。

3)ストリーミング戦国時代に突入

ネットフリックス、アマゾンプライムビデオ、Huluだけではなく、Apple TV+やDisney+もついにストリーミングコンテンツを開始しました。私自身ほぼ全てのストリーミングサービスに加入している状態ですが、ネットフリックスとApple TV+、そしてDisney+は共生と差別化がうまく出来ていて値段がこれ以上上がらない限りどれも払い続けるかもしれません。

Disney +ではスターウォーズのスピンオフドラマ「マンダロリアンがあり日本でもサービスが開始しました。ベビーヨーダが可愛くて話題沸騰になっています。Apple TV+では私はアメリカのニュース番組とジャーナリズムについて取り扱った「The Morning Show」というものを年末に一気に見ましたが、#MeTooや職場のセクハラ問題がテーマになっており面白かったです。

今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。ニュースレターで取り扱って欲しいテーマ、感想などあればお気軽に返信ください。

パロアルトインサイトCEO 石角友愛

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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