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Figmaによるコラボレーション
2020/05/05 ブログ 
by ユカ リビングストン 

こんにちは。UXデザイナーのリビングストンです。

先週、Remote Design Weekカンファレンスに参加しました。今の状況ですから、オンラインでのカンファレンスでした。

実はこのRemote Design Weekカンファレンス、三週間前に実施が決まり、そこからスピーカーを探したりするなど、なんとか開催することができたそうです。このカンファレンスの目的の一つは、UXデザイナー間の知識・情報を交換することです。また、世界各国からデザイナーが参加し、互いに支え合い、デザイナーコミュニティーの連帯を強めるという思いもあります。今までオフィス勤務だったが、コロナ感染拡大の影響で在宅勤務にシフトせざるおえなくなったデザイナー、またはリストラされてしまったデザイナー、新卒で仕事を探しているデザイナーの方も参加していました。このようなデザイナーコミュニティーの存在は、私にとって心強いものです。

新型コロナで多くの人が在宅勤務に移行したためか、今回のカンファレンスでは「リモートワークにおける〜」といった「リモートワーク」に関連したセッションが多かったです。スピーカーはSlack, Figma, Google, Adobe, IBM, Dribbble, miroといった経験豊富なデザイナーでした。今回このブログではFigmaデザインチームによるAnyone with the link: Remote Design with Figmaのセッションで学んだこと、感じたことを記そうと思います。

Figmaはサンフランシスコに本社がありプロトタイプデザインツールを提供しています。Figmaの他にも有名なSketch, AdobeXDといったツールがありますがFigmaはまだ新しいので使ったことがないというデザイナーも多くいます。私はSketchとAdobeXDも使用したことがありますが、Figmaを一度使ってからは、ダントツに使いやすいという理由で他のツールに戻れなくなりました。

このAnyone with the link: Remote Design with Figmaのセッションでは、コロナで在宅勤務になった今、Figmaによって可能になるチームメンバーとのコラボレーションの相乗効果についてがメイントピックでした。内容は大きく分けて3つ。

 

Webベースのアプリケーションがもたらすコラボレーション

他のデザインツールと違ってFigmaはWebベースのアプリケーションです。デザイナーがプロジェクトのリンクをプロジェクトに携わるメンバーに共有することで、メンバーはファイルへアクセスし、リアルタイムでデザインを閲覧、コメントすることができます。つまりはブラウザ上でファイルの閲覧、編集ができるのです。ですからどこからでもリンクさえあれば簡単にファイルへのアクセスができます。わかりやすくいえば、Google documentのような機能です。

デザイナー、エンジニア、マネージャー、またはCEOなどが同時にファイルを閲覧可能。

どこからでもブラウザ上でアクセス可能。

 

コラボレーションによってチームのコミュニティーを強める

プロジェクトだけのためのFigmaではなくコミュニティーのためのFigma。Figmaではデザイナーが15人ぐらい在籍しているらしく、彼らはプロジェクトだけではなくコミュニティーを強めるためにもFigmaを使っているということでした。例えば、それぞれの誕生日には、みんなでFigmaで誕生日ボードを作ってメッセージを添えたり、または月曜日はミーテイングのはじめに週末にしたことを共有したり、簡単なゲームをしたりするそうです。在宅勤務ですと、個々に仕事だけして、チームメンバーとは仕事以外のコミュニケーションはしなくなりがちです。仕事以外のことを互いに共有することでより良い健全的なコミュニテイーに繋がると学びました。

Figmaのデザインチームによる誕生日ボード

 

コラボレーションによる効率化

今までのデザインプロセスは、デザイン作業→ミーティングやプレゼンの場でシェア(フィードバックをもらう、デザイン訂正/やり直し)→デザイン作業という流れが主流だったのではないでしょうか。この場合、ミーティングやプレゼンの場でチームとのデザインの意図の行き違いが起き、時間のロスにつながることもありえます。しかし、Figmaの場合、先ほどお話したように、プロジェクトの早い段階から目に見える形でデザインファイルのリンクをシェアできるのでデザインの意図の共有もしやすくなり、作業効率を上げることが可能です。

メンバーがリアルタイムでデザインの気になる箇所にコメントを入れることもできる為、その場でデイスカッションをしたり修正作業を行えることが大きな利点だと思いました。すでに初期段階からチームにデザインをシェアしているからこそ、プレゼンの際に思ってもみなかった行き違いを避けられるのも効率化に役立ちます。そしてマネージャー、データサイエンティスト、エンジニアと違う分野のメンバーから、初期段階で彼らの視点やフィードバックをもらえることで無駄なデザイン作業を省くこともできます。

 

パロアルトインサイトでのFigmaによるコラボレーション

チームメンバーからのコメント

弊社、パロアルトインサイトでは、AIビジネスデザイナーやデータサイエンティストみんなでFigmaを使い協働しています。弊社の場合は、Figmaに加えてSlack(チャットツール)を併用することにより、より良い協働が生まれています。テクニカルなことはFigmaのファイルにコメントを入れてもらい、デザインに関する課題や複雑な案件に関してはSlack上で議論する形です。このようなコラボレーションが可能ですので、全員が集まってデザインについてミーティングする必要がなく、仕事の効率も上がります。

Figmaで可能になるコラボレーションは弊社内だけに留まりません。例えば、弊社でAI開発をなさっているクライエント様にデザインファイルのリンクをシェアさせていただき、ご意見、ご感想を初期段階からコメントしていただくことにより、よりクライエント様のニーズに合ったデザインを提供させていただくことができます。

 

最後に

FigmaのスピーカーThomas Lowryが最後に述べたのは “We are all designers and great ideas can come from anyone” にはとても考えさせられました。もちろん、デザイナーがデザインを担当しますが、AIビジネスデザイナー、マネージャー、データサイエンティスト、エンジニア、全員により、デザイナーが思いつかなかったようなアイディアが創出されうるコラボレーションの場をFigmaは作ったのだと理解しました。デザイナーにとって、デザインのマスターをメンバーが編集できたり、デザイン途中の過程を見られることは心地よくはないかもしれません。しかし、初期の段階からデザインをオープンにすることで様々な役割の人々の感性を共有できる仕組みは、デザインという枠を超えてそれぞれ企業が抱えている問題の解決につながり、企業をさらに発展させる可能性を持っていると私は感じました。

そんな魅力的なデザインツールFigmaのさらなる進化が楽しみです。

 

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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