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オンラインコースについて

2020/05/22 ブログ 
by 辻 智範 

こんにちは。パロアルトインサイト、データサイエンティストの辻です。新型コロナウィルスの影響で日本でもオンライン講座の重要性が注目されています。私個人2016年に初めてオンラインコースを始め、これまでに合計3つのプログラムを受講しました。今回はこの体験談をまとめてこれからオンラインコースで求められる事柄をまとめてみようと思います。

MOOC (Massive Open Online Course) – 大規模公開オンライン講義の先進国であるアメリカでは、2008年にその歴史が始まり、2012年ごろからCoursera, Udacity, edXなど様々なMOCCプラットフォームが誕生しました。アメリカの有名大学などの学費は高騰が続き学資ローンの高さなども後押しして2013年にはジョージア工科大学OMSCSのようなオンライン上でアメリカの大学の修士号が取得可能なプログラムが誕生し、2020年の時点で1学期あたり9568人もの受講者まで成長しており世界中から生徒が受講しています。

やはりMOOCの特徴は受講料が比較的安く、現地にいかなくても学位や資格が取得可能なところです。日本ではアメリカほどオンラインの学位に対して評価がされていない事が多いですが、アメリカではプログラムの進め方や、テスト方式など様々な工夫がされており現地で取得する学位と全く同じ扱いです。私がこれまで受講した3つのMOCCを紹介してそれぞれの比較をしてみたいと思います。

OMSCSはその名のとおり大学の修士課程そのものをオンラインコース化したものです。コンピューターサイエンスに特化したプログラムで開始されましたが、現在OMSA (Oneline Master of Science in Analytics)というデーターサイエンスに特化したコースも追加されました。オンラインコースは一人でもくもくと授業のビデオをみて、課題をこなして終了という印象があるかと思われますが、このプログラムはスケジュールも、テストも通常のコースと全く同じペースで進むのが特徴的でした。教授とティーチングアシスタント(TA)との会話は全てオンライン上の掲示板で行われ、生徒からの質問は数日以内に返答されます。週一回のオフィスアワーではウェブ会議が行われ、教授に直接質問できる機会も設けられていました。またテストは1週間のテスト期間中に受けることが義務付けられており、テスト中はPCのカメラで常にモニタリングがされています。(テストシステム)  カンニングができないようにテストを受ける前に、パスポート承認と顔認証システムでの本人確認、PCの周辺に物が置かれていないかの確認プロセスが必ず行われます。またテスト問題はクラスにより様々な様式がありましたが、選択式の場合は単純に書き留めたメモなど見ただけでは回答がわからない問題設定なっていて、デザイン上でも十分なカンニング対策がされていました。テスト中はカメラで顔の動きを撮影されているため、よそ見や後ろに人の影などが映り込むとアラートが送られ、チェックが入る仕組みになっています。課題についてもテスト同様、カンニングを検知するプログラムが組まれており、レポートの類似度を計算しカンニング対応がされていました。私が大学院を受講していて感じたことはオンラインで受講しているという感覚があまりなかったことです。授業が全員同じペースで進むため、宿題の提出期間などが迫ると生徒同士が生徒のボランティアで運営されているビジネス向けチャットアプリのSlackで相談し合い、課題を解決していました。実際にプログラム上で海外からの友人もでき、日本にきた際には実際に会うことも多数あり本当に素晴らしいオンラインコースの体験ができたと思います。

参考資料:https://www.omscs.gatech.edu/prospective-students/numbers

OMSCS授業動画(Youtube公開画像)

Udacity はOMSCSのクラスのプラットフォームにも採用されていたオンラインコースの大手の一つです。様々な大企業がトレーニング用にも採用しており、普段仕事で扱っているデーターサイエンスや機械学習の技術をロボティクスのエリアに応用すことで仕事の幅を広げられると考え受講しました。前述のOMSCSに比べ、仕事をこなしながら受講している生徒が多数いたため、それぞれのペースで課題が出され一定期間中にコースを修了するという仕組みです。個々のペースで受講するため、自分のペースで学べることが利点でしたがOMSCSのような生徒間でのコミュニケーションは多くはありませんでした。またコース内容が非常にわかりやすく順調にコースを進められることとからスキルアップを図るためには適したコースでした。またある特定のコースを受講した場合、仕事の斡旋オプションがありキャリアチェンジを考えている方には良い仕組みだと思います。受講当時、仕事が多忙であった私には締め切りが柔軟であり個人のペースで進められたため非常に受講しやすかったです。またプロジェクトは提出後に採点が行われ、コードについてのコメントなども受けられる点が良かったです。

Udacityプロジェクトの例

Udacity Project Example

自然言語処理の研究で有名なスタンフォード大学で開講されているクラスがオンラインで提供されていることを知り、是非受講したいと思い申し込みをしました。1コース単位でのコストは他の2のコースに比べ割高でしたが、講座内容はより深く課題もよく作りこまれているのが印象的でした。その中でも最後の課題はディープラーニングの翻訳モデルを1から実装するもので、より深くディープラーニングについて知ることができました。またシリコンバレーの様々なリサーチャーがゲストスピーカーとして授業に登壇しており、クラスの内容が非常に多様で現在進行中のリサーチに関しても紹介されているところが印象的でした。リサーチのペーパーを読み込み、理解をする必要があるためより知識を深めるためには良いコースでした。一方で大学の授業をそのままビデオに撮影してビデオを作成しているので、オンライン用のコンテンツよりも大学の授業の録画がそのまま授業に使われていました。OMSCSと同じく、Slack上で生徒がTAに対して質問しますが教授が直接生徒とオンライン会議する機会はあまりなく、必要に応じてTAとオンライン会議をスケジュールする方式が採用されていました。

SCPD授業動画 (Youtubek公開画像)

これまで受講したコースの特徴を以下の表にまとめました。これからわかる通りアメリカでは既にオンラインコースの多様化が進んでおり、様々な目的にあったコースを働きながら受講することが可能です。OMSCSのような本格的な大学院の修士課程、Udacityではスキルアップのための短期集中型。スタンフォードのアカデミックを含めた専門性を高めるためのものなど個人のキャリアパスにあわせた受講が可能です。以下のすべてのコースは仕事を続けながら行うことが可能でオンライン受講は就業者の学習方法のスタンダードになりつつあります。事実に受講者のほとんどの人はオンラインコース・家庭・仕事をすべて同時に行いながら勉強をしている人がほとんどでした。みなさん多忙ななか子供を寝かせた後に勉強をするなどしてやりくりしていました。日本は様々な事情によりオンライン化が遅れている傾向にありますが、新型コロナウィルス後の未来や地方再生のためには様々なサービスのオンライン化が必須だと考えます。そのためにまず必要なことはサービスを作る側も使う側もまずはやってみるという前向きな心構えではないでしょうか? わたしが初めて受講したOMSCSも留学をするにはコストも時間もかけられない中、オンラインで受講できるならまずはやってみようという挑戦心からでした。また受講時間も柔軟に選べるため、就業を続けながら学業ができることも大きな利点です。挑戦すればどこを改善すれば良くなるのか、なにが次に求められているのがが見えるので先に進むことができます。仕事・趣味・資格など様々なオンラインコースに興味をお持ちの方はまず始めてみることをお勧めします。いくつか試して自分にあったオンラインの学び方がきっとみえてくると思います。日本でもこのようにオンラインコースの多様化と取得学位の通学で取得した学位と同等の信用度の確立が今後の課題です。

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