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デザインから読み解く
2020/07/09 ブログ 
by ユカ リビングストン 

みなさん、こんにちは。UXデザイナーのリビングストンです。

今回のブログは「デザインから読み解く」と題しました。楽天市場など日本企業のウェブサイトや今世界で人気のアプリ、TikTokのデザインを見ていきながら、それぞれのデザインにどのような意図があるのかを私個人の視点から読み解いてみようと思います。

前回のブログ「UXデザインとは?」の中で、UXは「意図のあるデザイン」であることをお伝えしました。「意図のあるデザイン」は、文化、慣習、生活様式、宗教など様々な面からユーザーの特性を知り、ニーズを分析し、求められているものは何かを考えることにより、作成することが可能になると説明しました。その際に、楽天やヤフーサイトのデザインについても少し触れました。

情報量が盛り沢山な楽天のデザインは、外国の方からすると、ごちゃごちゃしていて非常に見にくいと感じられるそうです。楽天だけでなく、ヤフーや旅行会社のサイトも同じことが言えると思います。一方、楽天と同じECサイトであるアマゾンのサイトはとてもシンプルなデザインとなっています。どちらのタイプが良い、悪いということではなく、対象となるユーザーの文化背景によって好まれるデザインが異なるのだと思います。楽天サイトが「賑やか」なデザインになっている理由のひとつは、日本のチラシ文化だと言われています。日本のスーパーや家電量販店のチラシはカラフルで、沢山の文字と写真や絵が掲載されています。それに比べて、アメリカのチラシはそこまで情報量が多くないことが分かります。

なぜ日本のウェブサイトは情報量がとても多く、欧米に比べてシンプルなデザインが少ないか、以下に私の考えを記しました。

言語的な違い

 

文化的な違い

 

このようにデザインには、文化、慣習、生活様式、宗教など様々な要素が反映されていて、UXは万国共通ではないことがお分かりいただけると思います。日本人ユーザーを意識しつつも世界に進出している日本企業のユニクロや無印良品といったサイトのデザインを検証してみるのも面白いかもしれませんね。



次にみなさん、今世界で人気のアプリTikTokをご存知でしょうか。TikTokは2016年にサービスが開始され、10代20代の若者の間でとても人気となっています。アプリ内で15秒以内の動画を音楽に合わせて作成し、それをSNSに投稿して「いいね!」やコメント、フォローやシェアなどができる、SNSアプリです。TikTokを運営しているのは中国の「ByteDance(バイトダンス)」という会社で2012年の創業されたスタートアップです。

以前、私はこのアプリを使ってみようと思い、アプリをダウンロードしてみました。インスタグラムやツイッターと似たようなアプリだろうと思っていましたが、アプリを開いたあと、使い方が全然分からず、使うのを諦めました。今どき流行りのアプリはこんなにも分かりにくいものになったのか?それとも自分が、時代の流れについていっていないのか?と困惑したのを覚えています。同様の体験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

使いにくい理由としては、TikTokを起動するとすぐに動画が再生され、若者が音楽に合わせて歌ったり、流行りのダンスを真似したりしている様子が次々と映し出されます。友達をフォローしたり、自分のプロフィールを見たり、さらには動画を停止することさえ、どのように操作したらいいか見当がつきませんでした。今までにないUI/UXだったことから、どういう意図や体験を元に作られているのかが気になり、調べてみたところ、この分かりづらいUI/UXデザインは意図的なものだったと分かりました。

TikTokのデザインは、「Shareable Design(シェアラブルデザイン)」に重きを置いていると思います。

Shareable Design(シェアラブルデザイン)」というのは、人間の学習方法における社会的な特徴を深く理解したものであり、人の学習したい・教えたいという欲望に重きを置くデザインです。(Intuitive Design vs. Shareable Designより引用)

既にTikTokを使いこなしているユーザーがまだTikTokを使ったことがない人に使い方の説明をする、使い方がわかったこの新しいユーザーは使いこなせたことに達成感を得て、まだ使ったことのない人に使い方を教える、これはまさにShareable Design(シェアラブルデザイン)です。ユーザーが積極的に自ら色々試しながら操作方法を見つけ出し、使い方をマスターして、自分の経験を他人とシェアすることをうながすようなデザインになっているのです。このサイクルを生み出すことでユーザーを増やしていくことがTikTokの一つの狙いだったのだと気付きました。

実際にTikTokのデザインチームも “Our app is designed to present the functions in a most engaging, welcoming manner to encourage interaction and creation”「(TikTokは)ユーザー間の交流やコンテンツ制作を促すために、魅力的かつ友好的に機能を提示するように設計されています」と説明してます。

従来なら、使いにくいとユーザーが離れていったでしょう。しかし、TikTokがこれほどの人気を博し、多くのユーザーを獲得したことは、アプリのデザインはこうあるべき、使い勝手が一番、といった従来の概念が覆されたのかもしれません。また、デザインの標準も変化してきている兆候でもあるかもしれません。今後、注視すべき興味深い傾向だと感じています。

これからもTikTokのような型破りなアプリが数多く生み出されてくることでしょう。UXデザイナーとしてデザインの基本を大切に守りながらも、今までになかった新しい概念が生み出す効果や、影響などを考察し、自分のデザインを進化させていきたいと思いました。

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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