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台湾の事例を通して知る、重要なDXの導入姿勢 – 書籍紹介 vol.2
2021/10/14 ブログ 
by kohei 

パロアルトインサイトCEO石角友愛が読み、お勧めする「AI」や「DX」にフォーカスを当てた書籍を紹介してまいります。
紹介した本を通してAI/DX時代の知識・キャリア・思考法を伝えてまいりますので、DX/AI時代を生き抜く戦略を一緒に磨いていきましょう。

「デジタルとAIの未来を語る」

著者:オードリー・タン
台湾政務委員デジタル担当

 この本は非常に売れているので読んだ方もいらっしゃるかと思うんですが、私がアメリカにいる間にこの本が日本ですごく流行ってるのを知り、読みたいなとずっと思っておりました。2021年の初夏に日本に帰国した際の2週間の待機期間の間、たくさんの日本の本を購入し読んでおりましたがAIとかDXの本はたくさん読んだ中でも一番面白かった本がこのオードリータンさんの本でした。読み進めていく中でたくさん線を引いたり、ページを折ったりし、非常に感銘を受けた本だったので今回皆さんへ紹介させてください。

 オードリータンさんは本当に素晴らしい経歴の持ち主です。

1981年台湾で生まれ、幼い頃からコンピューターに興味を示して12歳でパールを学び、15歳で中学校中退プログラマーとしてスタートアップ企業数社を設立されました。
2005年にはプログラミング言語 perl 6 (現Raku)開発への貢献で世界から注目を浴びました。
そして、同年にはトランスジェンダーであることを公表し女性の性別意向を開始。
2014年にはアメリカのアップルでデジタル顧問に就任し、Siri などの高レベルの人工知能のプロジェクトに携わっておられました。
35歳の史上最年少で2016年10月より行政院内閣に入閣。
現在は政務委員デジタル担当として部門を超えて行政や政治のデジタル化を主導する役割を担っていらっしゃいます。

 この本のポイントとして私が皆さんに伝えたいのが、AIの技術的な未来の話というよりもAIと人間がどのように共存していくべきなのか書かれているということ。AIというと人工知能: Artificial Intelligence と皆さん理解していると思うんですけれども、オードリーターンさんはAIというのは Artificial Intelligence ではなくてAssistive Intelligence = 補助的知能とし、人間のいろいろなことを補助するようなツールであり機械であるべきだというビジョンを書かれています。人間がAIによって補助、補佐されるような生き方、そして、それが実現できるような社会とはどんなものかというお話を、オードリータンさんが台湾でおこなっている様々なことを紹介している本です。

 台湾はコロナウイルスの第一波をロックダウンなしで乗り切ったことは日本メディアでも多く報道されておりました。皆さんも台湾がどのようにこのコロナウイルスのパンデミックの中でデジタル推進を進め、乗り越えていったのかということをご存知の方も多いと思います。パンデミックが始まった当初、台湾ではマスクを買いだめしてしまう人がたくさんあふれたそうです。その買いだめを防ぐため、人々がマスクを何個買ったかトラッキングする必要がありました。クレジットカードの利用履歴をトラッキングするという案もありもありましたが、クレジットカードを使わないような高齢者の方、現金でお支払いをすることを好むような人達に対して、どのようにトラッキングをするかという点が課題でした。そこで台湾は、国民健康保険証のようなものをレジで提示すればマスクが買えるという新しいプロセスを導入しました。技術をトップダウンで導入し提供するのではなく、人に寄り添う形で人に優しい技術導入を推進させた経緯を本の中で書かれており、すごく大事な姿勢だなと私はすごく感銘を受けました。

 日本でも9月からデジタル庁が始まりました。行政の手続き、そしてマイナンバーなど、色々なところでデジタル推進が行われるようになると思います。エンドユーザーである私たち国民に寄り添って誰一人取りこぼすこすことのないようDXを推進するというビジョンが大事なんだと、私はこのオードリータンさんの本を読んで感じました。

 

これまで100社以上の企業のAI導入を支援してきたパロアルトインサイトCEO石角友愛がアドバイスする3つのDX推進成功の秘訣はこちらをご覧ください。

 

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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