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FAANGの決算から分析するビジネスモデルの強さ
2022/06/24 ブログ 
by kawakamitakuro 

DXを通した産業改革の重要性を伝える音声番組「Level 5 by Palo Alto Insight」

各回の内容を文字でもお伝えすべく、文章でまとめた記事を投稿しております。ポッドキャスト内容の概要を読みたい方はこちらの記事をお読みください。詳しい内容は音声ページよりお楽しみください。

FAANGの決算から分析するビジネスモデルの強さ

今回から、Level 5 に関するご意見・ご感想を気軽に送ることができる「オピニオンボックス」を作成しました。メールアドレスやお名前なども不要なので、ぜひ気軽にコメントいただけると嬉しいです!

オピニオンボックスはこちらから

また「プライベートに関するお話も聞きたい」という視聴者様からのご意見をいただきましたので、今回は長谷川の購入したおすすめの商品をご紹介したいと思います。

 

長谷川のおすすめする「エスプレッソマシーン」

長谷川は先日、家にエスプレッソマシーンを導入したそうです。それも、1台20万円という高価なもので、毎日コーヒーを淹れるのを楽しんでいるといいます。

このエスプレッソマシーンの良いところは「一杯ずつ淹れることができる点」です。ドリップコーヒーであれば、一度作るにしても2~3杯分まとめて作らなければなりません。その点、豆を挽いてコーヒーを入れるまで約10秒ほどで完成するこのマシーンのおかげで、一杯ずつ作りたてを味わえます。ここが非常に気に入っているようです。

購入したきっかけは、スタートアップに勤める友人の話からでした。社内にエスプレッソマシーンを導入して、社員の方々に振る舞っているという話を聞いて、自分で作るのもアリだと思ったそうです。そこから商品を比較し、豆を挽くグラインダーなどもこだわった結果、イタリアの会社に特注して作ってもらったと話していました。

 

エスプレッソマシーンはDX化してほしくない

以前の放送で取り上げた「物価上昇」の話も踏まえて、家でコーヒーを楽しむことは非常に魅力的だと石角は話します。また、新型コロナウイルスの影響からリモートワークが主流となり、家で作業する時間が増えた分、より家での暮らしを豊かにすることは大切な要素なのではないでしょうか。

そして長谷川は、エスプレッソマシーンなどはDX化して欲しくないと話します。アナログな見た目が逆にかっこよく、自分でレバーを引いて作る工程も楽しいと話しており、下手にタッチパネルなどは導入して欲しくないようです。このように、全てをDX化するのが正解ではなく、状況に応じて技術を取り入れていく必要があるのかもしれません。

今後も引き続き、「Level 5 by Palo Alto Insight」ではコメントを募集しております。

ぜひお気軽にご質問ください。

 

FAANGの決算からみるビジネスモデルの強さ

第18回で取り上げる「今週のホットニュース」は米株大幅反落、ナスダックは月間で08年以来の下落率です。

ニュースの概要

このニュースは、4月末で出揃った米大手IT企業FAANGの四半期決算に関するニュースです。

FAANGは、Facebook(現在のMeta)、Apple、Amazon、Netflix、Google(親会社はアルファベット)の頭文字をとった言葉で、日本ではNetflixを抜いたGAFAという言葉がよく使われています。これは、2013年にCNBCのテレビ番組「マッドマネー」の司会者であるジム・クレイマーが、これら5社を「市場で完全に支配している」と称賛したことが発端とされています。

今回はこれら5社の四半期決算の情報をもとに、ビジネスモデルの意義についても議論しました。

 

GAFAとの違いは「Netflix」

冒頭でもお話しした通り、日本においてはGAFAという言い方が主流なのではないでしょうか。FAANGに対して抜けているのは「Netflix」ですが、日本人の感覚としてはAmazon Prime や Huluと同列で考えられているため、そこまで特別な感覚がないのかもしれません。

しかし、シリコンバレー内でのNetflixの存在感は、特別なものとなっています。というのも、Netflixは非常に早い段階からAWSに移行したり、アナリティクスやデータサイエンスといった分野にも力を入れているため、エンジニアからの評価が高いのです。実際、Appleと比べても給料が非常に高く、Apple時代の同僚がNetflixに引き抜かれることもしばしばあったと、長谷川は話します。

元々はDVDを郵送していた会社であり、DX化によってストリーミングに変えたことも高く評価されています。また、オリジナルコンテンツを自分達で作り始めたのもNetflixが最初です。それに加えて、CEOのリード・ヘイスティングス氏がシリコンバレーでも有名な存在であることなど、様々な要因が重なって特別視される企業となっているのです。

 

サブスクリプションモデルへの懸念

これらの知識を踏まえた上で、FAANGの四半期決済について見ていきましょう。実は、先ほどお話ししたNetflixの株価が大幅に下落しているのです。その理由として、10年ぶりにサブスクリプション加入者が減ってしまったことが挙げられます。世界的なインフレや、ロシアの戦争が背景となって、サブスクリプションを解約するお客様が増えたのかもしれません。

それに加えて、Netflixには広告モデルが無く、サブスクリプションからの収益に頼っている部分があります。そのため、サブスクリプション加入者の減少が、わかりやすく株価に影響してしまうのです。このことから、今後は広告モデルを採用することで、無料ユーザーでもある程度楽しめるようなサービスづくりをしていく必要があるのではないかと、石角は話します。

また、他のFAANG企業と比較して難しいポイントは、「新しいプロダクトを増やすことができない」という点が挙げられます。Appleであれば、iPhoneやiPadなど複数のプロダクトをリリースすることができますが、Netflixではなかなか実現できません。というのも、「映像を流す」という1本のみであるため、選択肢が限られているのです。

そこで、映像の中でも「ジャンル」を開拓することはできるのではないかと、長谷川は指摘します。これまでNetflixがやってこなかったジャンルとして、ライブニュースやスポーツなどの分野が存在します。これらの新しい領域で、独占的なコンテンツを確保できれば、復活の糸口が見えてくるのかもしれません。

 

FAANGの中でも安定感を見せるApple

ここまでNetflixを中心に議論してきましたが、FAANGの中でも特に安定感を見せているのがAppleです。株価も好調に推移しており、他のテクノロジー企業と比べてもレジリエンスがあることがわかります。

スティーブ・ジョブス氏が亡くなった後、ティム・クック氏がいかにしてAppleを立て直すかが注目されてきましたが、結果としてAppleは過去最高収益を突破するなど、さらに進歩を遂げてきました。これらの理由として、ティム・クック氏が進めてきた「良いものを早く作る」という意識が関係しているのではないかと石角は話します。いかにコストを削減して、質を保ちながら大量生産を実現させるか、ここの意識を大切にしてきたからこそ、M1チップの登場などが実現できたのかもしれません。

これらの議論からAppleの安定性について分析してきましたが、サブスクリプションサービスも決して悪いものではないと、山崎は指摘します。インフレなどを理由にNetflixの株価は大幅に下落してしまいましたが、崩れる時に崩れない強さというのも兼ね揃えています。成長性という部分では限界があるかもしれませんが、今後数年間は引き続き残っていくのではないでしょうか。

 

今週のおすすめコンテンツ   「After Steve: How Apple Became a Trillion-Dollar Company and Lost Its Soul」

「今週のおすすめコンテンツ」は、石角の紹介する「After Steve: How Apple Became a Trillion-Dollar Company and Lost Its Soul」です。

この本は5月3日に発売されたばかりの書籍で、スティーブ・ジョブス亡き後、どのようにAppleが100兆円企業までに成長してきたのか描いた書籍です。ニューヨークタイムズとウォール・ストリートジャーナルに在籍していたジャーナリストが書いた本となっており、リアリティをもって描かれている作品です。興味のある方は、ぜひ手に取って見てください!

 

それでは、次回の放送もお楽しみに!

#18の実際の音源はこちらからお楽しみください。

 

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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