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音楽ストリーミングビジネスが音楽界に与える影響
2022/08/10 ブログ 
by kawakamitakuro 

DXを通した産業改革の重要性を伝える音声番組「Level 5 by Palo Alto Insight」

各回の内容を文字でもお伝えすべく、文章でまとめた記事を投稿しております。ポッドキャスト内容の概要を読みたい方はこちらの記事をお読みください。詳しい内容は音声ページよりお楽しみください。

音楽ストリーミングビジネスが音楽界に与える影響

今回もリスナーの方からコメントをいただきました。本当にありがとうございます。

「新卒で大手広告代理店に入り、丸5年経った27歳です、今後、新型コロナウイルスのようなパンデミックが起こりうることを考え、仕事を変えるか悩んでいます。3年目から本社勤務が叶い、理想のキャリアを描けると思っていたのですが、上長が先に退職するなど、業界の将来性を不安に思っています。多少時間がかかっても、理想のキャリアを軸に選ぶのか、似た経験ができそうな成長業界に身を置くべきなのか、みなさんが同じ立場だったらどうするでしょうか?」

こちらのコメントに、出演者3名が答えました。

 

どの選択が自分にとって楽しいのか

山崎は、どの選択をしたとしても、いい部分とそうでない部分が存在すると話します。例えば、ベンチャー企業やスタートアップに転職した場合、1人1人が抱える裁量権が大きくなるため、その環境が合う人にとってはとても充実するでしょう。逆に、大手企業に転職したとすると、案件の規模感が大きいため、そこでしか経験できないようなお仕事をすることができるかもしれません。このように、転職した場合のメリット・デメリットをしっかりと考えた上で、キャリアについて考えてみるのがいいのではないでしょうか。

また長谷川は、転職か継続という2択以外にも、社内でのキャリアチェンジという選択肢もあるのではないかと話します。実際に長谷川は、最初の企業にエンジニアとして入社したのち、コンサルタントにキャリアチェンジを果たしました。このように、大手の場合は社内での異動も選択肢の1つにしてもいいかもしれません。

 

最後は自分自身でキャリアを描く

石角は、自分自身で考えてキャリアを描くことの重要性について話しています。実際に5年間働いてみて、仕事のどの場面が楽しかったのか、これから何をしていきたいのか、しっかりと向き合った上で選択する必要があるといいます。上長が先に退職したことによって色々と不安もあるかもしれませんが、最終的には自分の意志で決断した方が、後々後悔しない選択になるのではないでしょうか。

今後も引き続き、「Level 5 by Palo Alto Insight」ではコメントを募集しております。

ぜひお気軽にご質問ください。

 

音楽ストリーミングビジネスが与える影響

第22回で取り上げる「今週のホットニュース」はJustin Timberlake Sells Song Catalog to Blackstone-Backed Fundです。

ニュースの概要

アメリカで人気の歌手「ジャスティン・ティンバーレイク」が、自身の楽曲カタログをファンドに売却したというニュースになります。これは、ティンバーレイクが自身の楽曲カタログを、アメリカのプライベートエクイティファンドである「Blackstone」が支援する民間基金からの現金を使用して、「Hipgnosis Song Management」が取得したという内容です。

Hipgnosisへの販売には、 2025年に失効するユニバーサルミュージックパブリッシンググループの残りの管理権も対象となっており、楽曲の世界的な管理権も含まれているといいます。 この取引の背後にある金額は明らかにされていませんが、精通している人々からは1億ドル(約130億円)以上の価値があるとされています。

 

安定的なキャッシュフローが見込める音楽業界

山崎は、ファンドが音楽業界に参入することについて理解できると話します。すでに大きな成功をしたティンバーレイクのようなミュージシャンの場合、これまで制作してきた作品の印税などを見ると、安定した収益が見込めると思うからです。再生可能エネルギー関連の発電所への投資のように、安定的なキャッシュフローが見込める投資先は、非常に魅力的です。

逆に、アメリカの他のアーティストをみてみると、テイラースウィフトなどはこれと真逆の動きを見せています。自分が制作した楽曲の権利全般から配信まで、全て自分自身でコントロールしているため、ファンドに権利を付与することはありません。このように、アーティストによっては、自身の作品の権利をしっかりと保有するケースもあるため、動きは二極化しているようです。

 

音楽ストリーミングがどう変化していくのか

このニュースを踏まえて、音楽に限らずテクノロジーがどのように変化していくのかについて、長谷川は分析しています。例えば、文字媒体での配信プラットフォームである「ブログ」は、コンテンツの作り手側と受け手側の間に明確なレイヤーがありません。つまり、作り手側が作ったコンテンツを、受け手側はダイレクトに受け取ることができるのです。そのため、今後はアーティスト側も、作った作品を直接視聴者に届けるような動きが出てくるかもしれません。

しかしアーティストによっては、それらの問題に深く関わりたくない人もいるでしょう。そのような「自分は音楽に集中したい」といった人たちは、今存在するプラットフォームに音楽を売ることの方が楽です。そのため、この選択はアーティストによって変わってくるのではないでしょうか。

ちなみに長谷川は、アメリカにいる間にMr.Childrenの曲がiTunesで聴けなかったことを話していました。今では当たり前に聴けるようになりましたが、当時としてはまだiTunesに楽曲配信していなかったアーティストも多くいたことでしょう。その点、最近は多くのアーティストが配信を行っているため、配信がメインストリームになったことも、この投資を後押ししている可能性はあります。

 

これまでの立場が変化する

石角は、これまでとはプレーするゲームが異なってくることを指摘しています。今後、ジャスティン・ティンバーレイクの曲を流すたびに、ティンバーレイクではなくBlackstone側にお金を払わなければなりません。つまり、SpotifyやApple Musicなどの配信サービスを通して聴いていた楽曲は、ファンドとの取引になっていくということです。まさに、これまでとは立場が大きく変わってくることになるでしょう。

その中で、権利保有者の中に考え方が異なる人が出てきた時、もしかすると音源の配信を停止したり、独占してしまう人も中には出てくるかもしれません。このように、アーティストが楽曲の権利を外に出すということは、コントロールを失うことに繋がります。その点、リスクがあるということも理解しなければならないでしょう。

それに対し、スターウォーズなどはディズニーの傘下に入ったことで、新しいスピンオフ作品の制作に取り組んだりしています。また、ディズニープラスといった映像配信サービスの中に、スターウォーズというカタログが加えられたことは、非常に大きな価値があったことでしょう。もちろん、全ての人がこの動きに賛同しているわけではないでしょうが、少なくとも1つの形として、良い変化もあるということです。

 

今週のおすすめコンテンツ   「BLACKPINK ~ライトアップ・ザ・スカイ~」

「今週のおすすめコンテンツ」は、石角の紹介する「BLACKPINK ~ライトアップ・ザ・スカイ~」です。

この作品は、BLACKPINKのリクルーティングや、曲に対するフィロソフィーなどを知れるNetflixのドキュメンタリー作品となっています。世界的に流行するK-POPの音楽業界と、アメリカとの関係を知りたい方にもおすすめです。

山崎は実際にSUMMER SONICでライブを観ており、その迫力に驚かされたといいます。歌もダンスも非常にクオリティが高く、まさに圧巻のパフォーマンスだったようです。

BLACKPINKの他にも、BTSなど世界的に活躍するアイドルが多い韓国ですが、その裏ではどのようなドラマがあったのか、詳しく知れる作品となっておりますので、興味を持った方はぜひ一度観てみてください!

 

それでは、次回の放送もお楽しみに!

#22の実際の音源はこちらからお楽しみください。

 

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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