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Neuralink(ニューラリンク):脳へチップを埋めて操作する新技術の可能性
2023/01/04 ブログ, The Insight 
by kohei 

Neuralink(ニューラリンク):脳へチップを埋めて操作する新技術の可能性

ニューラリンク社の技術がもたらすメリットとは

今週のテーマ:技術開発

パロアルトインサイトの長谷川です。2022年11月30日にニューラリンク社が新たな発表を行いました。約3時間に及んだ「Show and Tell」と呼ばれるその発表はライブ中継され、新たな技術の発表や施術デモンストレーション、人体移植に向けた今後の流れなどを発表し話題となりました。前編の今回は、新たな発表とニューラリンク社の技術のメリットを解説します。

 

💡 この記事から得られる3つのナレッジ
・ニューラリンクの技術
・「Show and Tell」での発表内容
・ニューラリンクのメリット

 

📖 このトピックを選んだポイント
ニューラリンク社の新たなアップデートと、メリットそして課題をお伝えするため

📖 この記事に登場する技術キーワード

 

目次

はじめに

今回発表されたニューラリンク社の技術

ニューラリンク社のメリット


はじめに

ニューラリンクの背景

電気自動車メーカーのテスラや、ロケット会社のスペースX、ソーシャルメディアのツイッターも経営するマスク氏は、火星の植民地化や人類の救済といった高邁な目標を掲げることで知られています。彼が2016年に立ち上げたNeuralink(ニューラリンク)の野望も、同じように壮大なスケールで語られています。

そんなニューラリンク社が、2022年11月30日に新たな発表を行ったことが話題となりました。今回のThe Insightでは、その新たな発表についてご紹介いたします。

ニューラリンク社についてはThe Insight の記事で以前に取り上げました。Neuralinkの開発背景や、技術の概要について改めて詳しく確認したい方は、過去の記事「イーロン・マスクの発言が話題「Neuralink(ニューラリンク)」を是非ご確認ください。

 

今回発表されたニューラリンク社の技術

ブレイン・コンピュータ・インターフェイス(N1インプラント)

ブレインコンピューターインターフェイス(BCI)とは、脳内に設置されたチップの小さな電極を使って、近くの神経細胞から信号を読み取るシステムを指します。今回の発表で、イーロン・マスク氏は、障害を持つ患者が再びコミュニケーションを取れるようにするためのN1 インプラント(以下、N1)というブレインチップインターフェイスを開発していることを明言しました。

N1は、コインほどの大きさで、遠隔で充電も可能。さらに脳内に電極を敷き詰めた糸と一緒に使用するということです。また今回ニューラリンク社の発表では、血管を避けながらBCIシステムを埋め込むようにプログラムされたR1ロボットも公開されています。

このN1デバイスの最初の人体移植は、今後6カ月以内に予定しているとCEOのマスク氏は発表で語っており、ニューラリンク社の関係者は、その後同社が最終的な承認に向けてFDAと協力しており、最初の人体内臨床試験を開始することに期待していると述べています。https://www.massdevice.com/neuralink-first-in-human-brain-computer-interface-6-months/

このように、FDA承認や人体への移植に関してスピーディーに動いていることを強調したものの、同時に、ニューラリンク社が開発した技術について、人体に入れる前に注意が必要であることも強調しました。

ロボットアーム(R1ロボット)

今回の発表では、ブレイン・コンピューター・インターフェースの移植手術を行うロボット技術も発表されました。このロボット技術は、N1チップの技術と同じくらいすごい技術革新だと言われています。ニューラリンク社のチームは、脳の代わりとなるゼラチン状の材料を詰めたダミーを使って、手術ロボットが電極の糸を挿入する様子を実演しました。この電極の糸は、脳を刺激すると同時に、発信される信号を受信します。インプラント担当副社長のD・J・ソ氏は「赤血球数個分の幅しかない小さな糸を操り、動いている脳に血管を避けながら確実に挿入することができます」と語りました。発表会では、ロボットがダミーに64本の糸を植え付ける様子が実演され、それにかかった時間は約15分という短い時間でした。

この技術について、ニューラリンク社とは無関係の南フロリダ大学コンピューター科学・工学部のマーヴィン・アンドウハル助教授は「脳に何千もの電極を埋め込むという状況で、ロボットアームが電極の挿入をいかに正確に、素早く行えるかという点で、これまでで最大の進歩です。」と語っています。

(画像引用:R1ロボットの部品開発を行なっているCard79 https://card79.com/portfolio/neuralink-robot/

https://www.wired.com/story/all-the-actually-important-stuff-neuralink-just-announced/

 

ニューラリンクのブレインチップ移植が実現することによるメリット

四肢麻痺の人の歩行支援が可能に

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石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
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※石角友愛の著書一覧

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