OpenAIの開発したChatGPTが可能としたサービスとは
パロアルトインサイトの石角です。2022年11月30日にOpenAIから発表された革新的なチャットボットAIの「ChatGTP」。回答の凄さが至る所で話題となっており、Googleをも脅かす存在となっています。昨年話題となった画像生成AI「Dall•e 2」もOpenAIから発表されており、OpenAIの動向からは目を離せません。ChatGTPについて紹介する前編の今回は、OpenAIやChatGPTのサービスの概要、そして開発の背景などご紹介します。
💡 この記事の3つのポイント
・OpenAIについて
・ChatGPTのサービスについて
・ChatGPTの開発背景
📖 この記事に登場する技術キーワード
OpenAIは、AIを研究するアメリカの非営利団体として2015年12月に設立され、電気自動車メーカー「テスラ」のCEOであるイーロン・マスクや、フィンテックのスタートアップ「ストライプ」の元最高技術責任者のグレッグ・ブロックマン、アメリカのスタートアップへ投資を行うY Combinatorの前CEOであるサム・アルトマンなど、ビジネス系著名人が設立したことで話題となりました。サム・アルトマンはOpenAIのCEOであり、彼についてはThe Insight 記事「OpenAIのCEO、サム・アルトマンはどんな人物か」にて記載しております。
OpenAIは話題のAIを続々と発表しています。画像生成AIのDalle2もとても大きな話題を呼びました。OpenAIが発表したAIについて、The Insight で解説した記事は下記よりご覧ください。
ChatGPTのGPTとは、”Generative Pre-trained Transformer “の略で、端的に言えば、「人間のように自然な回答を返してくれるAIチャットボット」です。「プロンプト」と呼ばれる指示や質問を入力すると、チャットボットのように回答となる文章が出力されます。開発したのは前述のOpenAIです。同社の社長であるグレッグ・ブロックマンによると、公開から5日間で100万人以上のユーザーがテストにサインアップしたというほど大きな反響を呼んでいます。Twitterなどでは、ChatGPTとの会話のスクリーンショットが何百枚も拡散され、ユーザー達はまるでソフトウェアと魔術のミックスのようなChatGPTについて驚きの声をあげています。
https://www.nytimes.com/2022/12/05/technology/chatgpt-ai-twitter.html
NYタイムズの記事によると、近年では、マーケティング・コピーを書くというような、狭く明確なタスクをこなすのに長けているAIツールもありますが、それでも、専門領域から外れたタスクを与えられると失敗する傾向があったということです。実際に弊社でも日常的にAI生成ツールを使って作業をしていますが、メンバーも同じ感想を持っていました。
しかし、今回のChatGPTは従来のものとは異なり、より賢く、よりユーモアのセンスに溢れ、より柔軟であることが確認されています。ユニークなジョークやコンピュータのコードも書けるし、大学レベルの論文を書くこともできます。医療診断の推測や、テキストベースのハリーポッターゲームを作ったり、複数の難易度で科学的概念を説明したりすることもできるといいます。
https://www.nytimes.com/2022/12/05/technology/chatgpt-ai-twitter.html
例えば、「ニュートンの運動の法則を説明しなさい」というような百科事典的な質問をすることもできますし、「詩を書いて」と頼んで、出てきた詩に対して「もっとエキサイティングな詩にして」と頼むこともできます。コンピュータのプログラムを書いて、単語の文字の並べ方をすべて表示するように指示することも可能です。https://www.cnet.com/tech/computing/chatgpt-why-everyone-is-obsessed-this-mind-blowing-ai-chatbot/
※ただし、出力するテキストがどこまで事実に基づいた正確なものかどうかについては議論の余地があり、人がファクトチェックをする必要があります。
OpenAIへすでに10億ドル(約1300億円)投資しているマイクロソフト社は、「ChatGPT」発表をきっかけに新たにOpenAI へ100億ドル(約1兆3000億円)の投資を視野に入れ、Office製品やBing検索への統合を計画していると報じられています。
強力なAIツール、ChatGPTを搭載したマイクロソフト製品はどのようなものになるのでしょうか。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC毎週水曜日、アメリカの最新AI情報が満載の
ニュースレターを無料でお届け!
その他講演情報やAI導入事例紹介、
ニュースレター登録者対象の
無料オンラインセミナーのご案内などを送ります。