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AIがもたらす調達業界の未来と課題
2023/04/17 ブログ 
by suzuki 

AIがもたらす調達業界の未来と課題

調達プロセスの効率化や、データ分析を通じた戦略的意思決定への期待

人工知能(AI)は、近年の技術革新の中で最も注目されており、調達業界においてもその影響が大きくなっています。AIは調達プロセスの効率化や、データ分析を通じた戦略的意思決定の向上に貢献しています。本記事では、AIが調達業界にもたらす利点と課題、そしてその将来性について解説したいと思います。

💡 この記事から得られる3つのポイント
・調達でAIを活用する利点
・調達で使えるAIツール
・調達領域でのAI活用の将来性

目次

調達でAIを活用して得られるメリット
調達のサイクルで応用できるAIの領域とは
終わりに

 


調達でAIを活用して得られるメリット

  1. 効率化: AIは、調達プロセスの効率化を実現します。例えば、自動化技術を利用することで、手動での発注業務や請求書処理が簡素化され、時間の節約が可能になります。
  2. データ分析: AIは大量のデータを素早く分析する能力を持ち、調達に関する意思決定に役立ちます。これにより、企業は市場動向やサプライヤーのリスク評価に基づいて戦略を立てることができます。
  3. コスト削減: AIによる効率化とデータ分析の結果、企業はコスト削減を実現できます。例えば、最適な取引条件や価格交渉のポイントを特定し、調達コストの最適化が可能になります。
  4. リスク管理: AIは、サプライチェーンリスクの特定と管理に有効です。リアルタイムのデータ分析を通じて、サプライヤーのリスクや業界の動向を把握し、リスクを回避するための対策を講じることができます。
  5. サプライヤーマネジメント: AIは、サプライヤーとの関係管理にも利用できます。例えば、サプライヤーのパフォーマンス評価や改善提案を自動化し、より効果的なコミュニケーションが可能になります。

調達のサイクルで応用できるAIの領域とは

高業績の最高調達責任者の多くはは、AI/認知機能を導入しているといいます。ここでは、調達サイクル全体でAIを活用できるとされている7つの共通領域について紹介します。

契約管理

AI には、契約管理における多くの潜在的なユースケースがあります。非常に具体的な例の 1 つが自然言語処理です。これにより、Docusign Insightsのようなソフトウェアは、長くて詳細な法律文書を自動的にスキャンして解釈し、潜在的な節約の機会を得ることができます。

サプライヤーのリスク管理

人工知能を使用して、サプライ チェーン全体の潜在的なリスク ポジションを監視および特定できます。たとえば、RiskMethodsのRiskIntelligenceでは、ビッグデータ手法を使用して数百万の異なるデータソースをスクリーニングし、サプライチェーンリスク管理ソフトウェアでアラートを提供します。

発注書の確認や購入

AIを活用して、発注書を自動的に確認および承認できます。たとえば、Tradeshift のプラットフォームでは、Adaと呼ばれるチャットボットを使用して、購入のステータスを確認したり、仮想カードの支払いを自動的に承認したりできます。

買掛金の自動化

買掛金の自動化にもAI技術が使用されています。 Stampliは、機械学習を使用して支払いワークフローを高速化し、不正行為を検出する AP 自動化ソフトウェアの一例です。

支出分析

調達支出分析では、自動支出分類やベンダーマッチングなど、多くのプロセスを改善および高速化するために、機械学習アルゴリズムが広く使用されています。機械学習を利用した支出分類の具体例としてSievoの活用が挙げられます。このソフトウェアを利用することで年間支出から最大3~11%の削減が実現できるといい、企業の支出データを戦略的な意思決定と具体的な価値に変えることができます。

サプライヤーの識別

ビッグデータ技術により、パブリックおよびプライベート データベース全体でサプライヤー データを特定、管理、および利用する新しい方法が可能になります。Tealbookなどのプラットフォームは、  機械学習を使用して、インターネットから取得、クレンジング、強化された情報に基づいてサプライヤーの発見を強化します。

戦略的調達における AI

人工知能は、調達イベントの管理と自動化にも使用できます。 Keelvarのソーシング自動化ソフトウェアは、機械学習を使用して入札シートを認識し、原材料や保守/修理などのカテゴリ固有の eSourcing ボットを専門にしています。

終わりに

AIは調達領域の業務を変革していきます。多くの時間のかかる作業を自動化または改善し、あるいは極めて複雑で大規模なデータセットに基づき、調達の専門家にさらなる洞察を与えてくれます。多くの業界、職種でAIは特定のタスクを解決することを目的に活用されています。まだまだ調達領域の活用は広がっている最中ですが、今後仕事のやり方を急速に変える可能性を秘めているでしょう。

参考:https://sievo.com/resources/ai-in-procurement

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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