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GPT-4Visionの発表:マルチモーダルAIへの進化と責任ある利用に向けた取り組み
2023/10/04 ブログ, PAIoneer PRO, AI, The Insight 
by suzuki 

OpenAIがGPT-4Visionを発表

マルチモーダルAIの進化と責任ある利用に向けた取り組み

今週のテーマ:AI開発

OpenAIが開発したマルチモーダルAIシステム「GPT-4V(ision)」が発表されました。今回はその安全性を分析した「GPT-4Vシステムカード」からの知見を紹介いたします。GPT-4Vは、人間のようなテキストを生成できる言語モデルGPT-4を応用し、画像で入力した情報を分析する強力なAIツールです。
しかし、どのAIシステムでも懸念されるように、潜在的なリスクを回避し、責任ある使用を保証するためには、GPT-4Vの安全特性を理解し、どのように学習させたかを理解することが重要です。そこで、GPT-4とその前身モデルの背景を説明し、システム・カードとは何か、なぜそれがAIシステムを理解する上で重要なのかを説明していきたいと思います。

💡この記事から得られる3つのナレッジ
・GPT-4Vの概要
・システムカードとはなにか
・GPT-4Vの学習方法や可能性

論文データ:
今回のディスカッション対象の論文をご紹介します。
タイトル:GPT-4V(ision) System Card –  OpenAI
URL:https://cdn.openai.com/papers/GPTV_System_Card.pdf

目次

GPT-4V開発の背景

システムカードとは何か

人間のフィードバックから強化学習することによる微調整

GPT-4Vのデータセットと評価について

終わりに


開発の背景

GPT-4Vは、これまでにOpenAIによって開発された、GPT-3や、GPT-2、GPT-1などを含む一連の言語モデルの最新版です。これらのモデルは、大量のテキストデータを処理し、人間のようなテキストを生成することが可能です。

GPT-3のような言語のみの対応したモデルでは、画像や動画のような他の種類のデータを理解・分析する能力に限界がありました。そのためGPT-4Vのような、より強力なAIシステムを作るために、OpenAIでは言語と他のモダリティを組み合わせたマルチモーダルな学習モデルの開発が進められていました。

システムカードとは

OpenAIが開発したGPT-4Vの安全性と責任ある使用を詳細に説明するための文書として、GPT-4Vシステムカードが作成されました。このシステムカードには、GPT-4Vのトレーニングや評価に関する情報、潜在的なリスクへの緩和策が詳細に記載されています。

主な目的は、GPT-4Vの透明性と説明責任を提供し、ユーザーや関係者がシステムの動作や安全性を明確に理解できるようにすることです。さらに、システムカードは責任あるAIの開発と導入を促進するツールとして、AIを上手く使うための「正しいやり方」や「基本ルール」を作る活動の一つとして考えられています。

人間のフィードバックから強化学習することによる微調整

GPT-4Vの学習には、教師あり学習とともに「Reinforcement Learning from Human Feedback(RLHF)」という手法が採用されました。RLHFは、AIシステムの出力に対して人間のトレーナーからのフィードバックを基に、システムのパフォーマンスを向上させる学習方法です。

GPT-4Vにおいては、この手法を用いてシステムの出力を微調整し、人間のトレーナーの好みに合わせることに成功しています。結果として、画像入力に対するテキストの生成がより正確で適切となり、マルチモーダルなAIシステムとしての性能が大きく向上しています。

一方で、学習におけるバイアスの導入の可能性や、最良のパフォーマンスを得るための大量のフィードバックが必要となることなど、RLHFを採用する際には注意点がありますが、今回はそれらを考慮して採用されたということです。

GPT-4Vのデータセットと評価について

https://www.paloaltoinsight.com/membership-checkout/?level=4
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石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
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※石角友愛の著書一覧

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