アメリカ最新AI情報満載!セミナーや講演情報など交えて毎週水曜配信 無料ニュースレター 下記へメールアドレスを入力し無料で登録
CLOSE
パロアルトインサイト/ PALO ALTO INSIGHT, LLC.
ニュースレターNEWSLETTER
パロアルトインサイト/PALO ALTO INSIGHT, LLC. > ニュースレター「Moonshot」 > 中国の“国家的宝”となったAI企業DeepSeek 急成長の裏にある制約と未来

中国の“国家的宝”となったAI企業DeepSeek 急成長の裏にある制約と未来

2025/04/02 ニュースレター「Moonshot」 
by PALO ALTO INSIGHT, LLC. STAFF 

こんにちは、今週もパロアルトインサイトのニュースレターMoonshotをご覧いただきありがとうございます。ぜひ、最後までお楽しみください。

中国の“国家的宝”となったAI企業DeepSeek
急成長の裏にある制約と未来

2024年初頭、世界中のAI業界に突如として現れた中国発のスタートアップ「DeepSeek」は、その高度な推論モデルによって一躍脚光を浴びました。同社のAIは、OpenAIの同等モデルと比較して同様の性能を持ちながら、遥かに低コストで訓練されたことで注目を集めました。中国国内では、アメリカによる先端半導体輸出制限などの対中技術封じ込め政策を背景に、DeepSeekは“国家的成功事例”と称賛され、国を挙げての支援対象となっています。しかし、その急成長の裏では、企業活動に対する厳格な規制と人材流出防止のための新たな制約が強まっています。

DeepSeekの親会社である「高飛資本管理(High-Flyer Capital Management)」とともに、同社は一部のAI研究開発スタッフに対して海外渡航を制限する措置を講じています。複数の関係者によれば、パスポートの提出が求められた社員もおり、その理由として“機密情報へのアクセス権限”が挙げられています。特にDeepSeekが開発する次世代モデル「R2」は、国家機密あるいは営業秘密として扱われる可能性すらあり、情報漏洩のリスクを最小限に抑えるための措置とされています。

この国家的評価と機密性の高まりは、投資家の接触にも影響を与えています。浙江省政府は、投資家がDeepSeekの幹部と面会する前に、共産党委員会の総合事務局を通じた事前申請を義務付け始めたと報じられています。これは、企業の機密保護および投資先の適正評価を行う目的とみられ、他の中国のAIスタートアップと比べても異例の措置です。さらに、DeepSeek社員を対象にリクルート活動を行った中国国内のヘッドハンターが、浙江省政府の関係者から“引き抜きを控えるよう”電話を受けたという証言もあります。このように、同社の人材はもはや単なる企業の資産にとどまらず、中国の国家的AI戦略にとって重要な資源と位置づけられているのです。

DeepSeekの急成長は、単なる技術革新の物語ではなく、中国がAI分野で“自立”と“国家保護”を同時に追求する戦略の象徴でもあります。機密保護、人材流出防止、投資管理といった一連の措置は、国がAI分野においていかに戦略的意義を見出しているかを示しています。DeepSeekの事例は、今後中国国内で台頭する他のAI企業にも同様の枠組みが適用されていく可能性を示唆しており、グローバル市場との関係や情報流通の在り方にも影響を与えるでしょう。

記事元:https://www.theinformation.com/articles/deepseek-national-treasure-china-now-closely-guarded?rc=8ivgkj


The Insight にて取り上げたDeepSeek の記事はこちらから↓

「DeepSeekショック」に見るAIの地殻変動~低コスト・高性能モデルが変える生成AIの未来~

初心者向け「ChatGPT基礎講座」公開中!



話題のAI「ChatGPT」を基礎から学べる活用講座をご提供します。この講座は、アカウントの開設方法から注意点、プロンプト(指示語)の基礎構成など、ChatGPTの基本的な素養を初心者の方でも無理なく身につけていただけるように開発しました。

高性能なAIツールを使いこなす人材になるには、最初の一歩を踏み出すことが肝心です。ますますビジネスシーンに浸透することが予想されるChatGPTの理解をぜひ一緒に深めていきましょう!

 ChatGPT基礎講座をチェックする ▷▷
 カスタムChatGPT「MyGPTs」の使い方はこちら ▷▷

自動運転タクシーWaymoから見る
タクシー業界の未来

今週のテーマ:AI活用

日本ではタクシー不足や公共交通機関の撤退により、地域や時間帯でモビリティにアクセスできない人が増えてきています。後編の本記事ではWaymoの日本進出が与える影響について解説…続きを読む

 記事はこちらから ▷ 



最新記事から、ユーザーの皆さんへのおすすめ記事や動画コンテンツなど網羅してお届けします。
いまならPAIoneer PROメンバーの皆さんに、仕事に活かせるChatGPTの簡単な使い方が網羅された「ChatGPTプロンプトシート」を配布中です!ぜひこの機会にお試しください!



 ChatGPTプロンプトシートの詳細を見る▷▷ 

【メディア情報】

ITmedia 記事掲載

管理職は「罰ゲーム」なのか?
生成AI時代で変わる、求められる役割と評価

 記事はこちらから ▷ 

Podcast「Level 5 by Palo Alto Insight」#154
AIの浸透により、管理職の仕事はどのように変わるのか?/業務効率化によってできた時間を有効活用するには?



▽トーク概要

  • AIの浸透により、管理職の仕事はどのように変わるのか?
  • 業務効率化によってできた時間を有効活用するには?
  • おすすめコンテンツ『37signalsのPodcast』

このニュースレターが皆様にとって新たな発見と成長の機会となりますことを願っております。来週も役立つ情報をお届けしますので、どうぞお楽しみに!

パロアルトインサイトCEO 石角友愛

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事及び東京都AI戦略会議 専門家委員メンバーに就任。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

NEWSLETTERパロアルトインサイトの
無料ニュースレター

毎週水曜日、アメリカの最新AI情報が満載の
ニュースレターを無料でお届け!
その他講演情報やAI導入事例紹介、
ニュースレター登録者対象の
無料オンラインセミナーのご案内などを送ります。

BACK TO NEWSLETTER
« »
PAGE TOP