WWDC2018

こんにちは、CTOの長谷川です。

本日はアップルが年に一度開催するエンジニア向けカンファレンスであるWWDC(Worldwide Developers Conference)でした。私がアップル本社に在籍していた7年間、毎年欠かさずカフェテリアなどで社員一同集まってライブ配信される動画を食い入るように見ていました。その雰囲気は、ファンが映画の開幕を見るように、面白い機能が発表されると「おお」といったような感心の声が上がり、笑いどころはみんなで笑ったり、Swiftの発表のようなサプライズがあると大拍手が上がったりしていました。

アップルは社内でも徹底した秘密主義を貫いていて、例えば廊下を隔てて同じチームで働いている同僚でも、なんのプロジェクトをやっているかを教えてくれないような始末です。なので、WWDCのプレゼンテーションを見て初めて、「ああ、きっとアイツはこの機能をやってたから、こないだこんな質問をしてきたんだろうな」みたいに納得してしまうことがあったりします。というわけで、実際にアップルで働いている人間でも、知らないことや驚くような発表があったりするので、WWDCはそういう意味でもワクワクするイベントでした。また、エンジニアとしては、自分が必死に努力して作り込んだ機能がようやく発表される日でもあるので、大いなる達成感も味わえます。

今年のWWDCでは、検索やSiriの開発をしていた頃の同僚が発表していたので、懐かしくもありました。なんといっても、社員ではなく1ユーザーとして見るWWDCは、安心してみれました。というのも、WWDCのデモで発表される機能は、上層部から超注目されていて、デモ当日に絶対に失敗しないようにものすごいプレッシャーを浴びるからです。特に音声認識のデモは、会場のマイクとスピーカーの配置やネットワーク環境、発表者の声や緊張具合、聴衆の声など様々な要因に影響を受け易いので、ヒヤヒヤしながら見てることも多かったです。

さて、今年の新機能で、特に注目しているのは、以下のものです。

  • ARKit。特にLEGOが実演した、実世界のLEGOに仮想世界のキャラなどを組み合わせることができる機能などは本当に楽しそうでした。
  • Siriの拡張。プログラムを書くようにSiriに様々な命令を事前にプログラミングできる機能は便利そうでした。
  • iPhoneの使用を制限する機能。これはユーザー目線で考えるアップルならではの素晴らしい機能群でした。例えばGoogleやFacebookのような広告主体のビジネスモデルだと、いかにユーザーが自身のプラットフォームに長時間いるかを最大化することを考えるようになってしまいますが、アップルは敢えてiPhoneの使用時間をユーザーが自ら制限できるような機能たちを紹介しました。
  • グループFacetime。これは社内の会議などでも使えそうな感じでした。自分の顔に絵文字を上乗せして参加できたりするので楽しそうでした。
  • 機械学習周りのAPIとeGPUの動向

本日のプレゼンテーションで発表されたのはほんのさわりの部分だけで、具体的なAPIなどはこれから1週間かけてセッションを通して説明されます。私も楽しみに見ています。