睡眠促進アプリの「頭痛薬」ポジショニング
Calmは今まで、瞑想という「効果はすぐには分からないけどあったらより生活がよくなる」といういわば「サプリメント的ポジショニング」で売っていました。しかし、ユーザーの滞在時間を増やすためには、「あったらなおよし」→「ないと困る」アプリに変える必要があったのです。
そこでCalmが目をつけたのが毎晩眠ることに苦労する不眠症を抱える現代人。眠りにつくためには必要不可欠なアプリになるために、いわば「頭痛薬的ポジショニング」を行い、ユーザー数が劇的に増えたということです。
経営陣によると、「Sleep Storiesは今やビジネスの大部分を占めており、人々がアプリに費やす時間も劇的に増えた」ということです。
この話を聞いて私が思ったのは、AI導入もまだ日本企業にとってはサプリメントなんだろうということです。経済的余裕がある企業はサプリメントにお金をかけられますが、そうでない企業は難しいでしょう。本当は、AIは企業にとってのサプリメントだけではなく、時には痛み止め薬でもあれば、筋肉増強剤でもあるのですが、そこの認識がまだ遅れていると感じています。
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