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日経クロストレンド 石角友愛×松尾豊東大教授対談連載 第3回「【会議が仕事】の人、コロナ後には不要」

2020/05/13 メディア掲載実績 
by 関口 美和 

日経クロストレンド 石角友愛×松尾豊東大教授対談連載 第3回「【会議が仕事】の人、コロナ後には不要」

新型コロナウイルス対策にAI(人工知能)やディープラーニングをどう活用すべきか、評価基準がデリバラブル(成果物)にシフトする「アフターコロナ時代」の働き方は日本でも可能なのか。米シリコンバレーを拠点に企業のAI活用・導入を支援するパロアルトインサイトの石角友愛CEO(最高経営責任者)と、ディープラーニング(深層学習)分野で日本をリードする東京大学大学院工学系研究科・松尾豊教授が語り合った。

「会議が仕事」の人、コロナ後には不要 松尾豊・石角友愛対談(画像)

石角 日本のニュース報道を見ていると、COVID-19への対処にAIやデータをどう活用すべきか、という視点があまりないように感じます。

海外は違っていて、例えば(ダボス会議で知られる)「世界経済フォーラム」のサイトには「COVID-19の危機において、デジタルインフラストラクチャーはどう役立つか」という記事が上がっています。AIやビッグデータを活用したデジタルインフラを国や社会、組織の中につくることが、COVID-19危機を乗り越えるために必要不可欠という趣旨です。日本もこうした視点を持つことが重要でしょう。

一方で、COVID-19の予測モデルをつくるのはとても難しいということも報道から見えてきます。例えば米ニューヨーク・タイムズは米国の死者を20万人と予測していますが、英ロンドン大学(インペリアル・カレッジ・ロンドン)は、「人々が行動を変えなかった場合」という前提で220万人と推定していて、大きな差がある。つまり死亡者数の予測モデリング1つをとっても、根拠が分からない話がたくさん出ている。

こうした中、国や組織がどこまでどう注力すべきかという議論がないのは問題で す。そこで今回はAIやビッグデータはパンデミック(世界的大流行)の解決にどう役立つのか。松尾先生のお考えを伺いたいと思っています。

松尾 まずパンデミックに対する直接的なAIの活用法はいろいろとあります。日本全体がオンラインやデジタル、AI活用にシフトするきっかけにすることも重要です。今回の危機は“黑船”のようなもの。「我々が変わらないと、もうやっていけない」と考えることが重要です。

石角 今回初めてリモートワークやテレワークを経験した人、データをクラウドに送った人がたくさんいます。
しかしコロナ危機の克服にデジタルが重要だという認識は薄く、変化に追い付いていない人が多い印象です。

松尾 例えば医師会は当初、オンライン診療に反対していましたが、感染状況が深刻化すると「さすがに認めざるを得ない」となりました。AI診療も同様の推移になるかもしれません。

また公文書では必須だったハンコも「他の方法で良いのでは」となってきた。大学も講義のオンライン化が急速に進んでいる。これまでなら10年、20年かかる変化が一気に起こっている。必要に迫られてという面があるにせよ、これをポジティブに捉えて、遅れを取り戻す機会にすべきです。

石角 ただ、日本ではテレワークの話だけが先行しているように感じます。この前、 友人と話していたら会社のパソコンにVPNのセッティングがされておらず、家に持ち帰っても仕事ができず、ただの箱になっていると嘆いていました。

社員が何千人も一気にVPNにアクセスしてパンクするとか、個人情報はオンプレミスでしかデータが取れないので、出社しなくてはならないといった話も聞きます。結局、バックエンドの問題を解決しないと本当のデジタル化はできない。単にツールを導入すればいいという話ではない。

松尾 日本だと大手ITベンダーやデジタル系の会社でも、情報漏洩を恐れて「社外で仕事をするな」という思想でセキュリティーが設計されている。本当は「安全の確保」と「仕事の効率化」は両立し得るはずです。

 

デリバラブルで評価する時代に

テレワークでは労働時間の管理をどうするかも問題です。日本は「ジョブディスクリプション」が明確に定まっていないので、
何をしたら仕事をしたことになるのかが曖昧。
そうした問題がテレワーク導入でバレてしまった。ひとくちに仕事と言っても、本当に重要なのその一部。
タスク管理ツールなどを使えば、生産性を大きく上げる余地はある。
「仕事したフリをするのがうまい人」、「会議ばかりしている人」は、もはや不要だということが、はっきり分かる機会になったのではないですか。

 

石角 これまで報・連・相で上司にアピールし、点数を稼いでいた人には痛手でしょう。デリバラブルで判断される良い状況になったと思います。パロアルトインサイトは以前から仕事は全部リモートで、デリバラブルでしか評価していません。
でも日本の大企業は違う。デリバラブルを毎日出すのに慣れておらず、苦戦しているようです。
そんなマインドセットは変えないといけない。曖昧だった評価基準も見直すべきです。

松尾 今、改革を進めておけば、COVID-19が収束したときには、日本のあり方が変わり、働きやすく生産性が高い社会になっているかもしれません。

石角 本当にそうです。『チーズはどこに消えた』という書籍がありますが、「チー ズはどこにいった!?」と騒ぐのか、それともアダプトするかで会社や組織、リーダー のあり方は変わる。デジタル化のチャンスと捉えて新しくピボットすれば、大きな違いが生まれるはずです。

米国でお酒のジンを作っている会社が、COVID-19で商品が売れなくなってしまい 「どうするか」と考え、ハンドサニタイザーを作り始めたという話があります。アッ プルもマスクを作っています。そうしたピボットを短期間でできる会社は本当にすご い。

松尾 僕はCOVID-19はDX(デジタルトランスフォーメーション)のチャンス、AI活 用のチャンスだというメッセージを発信していきたいと思っています。

石角 同感です。確かに今はまだそれどころじゃないという人もいるかもしれませんが。

松尾 経営者や政治家などの意思決定層と、一般社員などでは感覚が違うかもしれません。
意思決定層はそれどころじゃないでしょう。医療の現場、飲食店などの業界も同様です。
一方で一般社員は急にテレワークになり通勤や飲み会がなくなり、「何をしたらいいんだ」と思う人が多いのではないか。そうした人には、今が学びのチャンスだと捉えてほしい。

例えば、私が理事⻑をしているディープラーニング協会でオンンライン学習コンテ ンツを無料で提供したところ、10万を超えるアクセスがありました。ある事業者から は「通常では考えられない、1000人を超える申し込みがあった」と聞きました。

今は時間の余裕もあるので、何かを学びたいニーズは確かにある。AIやプログラミ ングを勉強するのにうってつけのタイミングです。それもあって7月4日に実施する (ディープラーニングの基礎知識の検定である)「G検定」は受験料を半額にしまし た。

石角 学びをデジタル化する議論は国レベルでもっとなされるべきです。例えば米国 には、COVID-19に関する4万7000本もの研究論文を機械学習で解析しやすい形で解 放したCORD-19という取り組みがあります。ホワイトハウスがイニシアチブをとっているものですが、日本もこうした国レベルの取り組みをもっと進めてほしいものです。(次回に続く)

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。また、毎日新聞「石角友愛のシリコンバレー通信」、ITメディア「石角友愛とめぐる、米国リテール最前線」など大手メディアでの寄稿連載を多く持ち、最新のIT業界に関する情報を発信している。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧

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