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Googleは独占禁止法に違反しているのか?

2020/12/02 ニュースレター「Moonshot」 
by 関口 
こんにちは。パロアルトインサイトCEO石角友愛です。(ホームページはこちらです

10月になりハロウィーンが近づいてきました。今年はコロナなのでトリックオアトリーティングもないかもしれません。子供たちのために家の中にお菓子を隠して(イースターのエッグハントのように)家族だけのトリックオアトリーティングを企画しています。皆さんも日本で楽しいハロウィーンをお過ごしください。

今週の注目カンパニー

ついにグーグルがDOJ(米司法省)に反トラスト法違反などで訴訟を起こされました。OSの独占的立場を利用したことで訴訟されたマイクロソフト対米司法省の訴訟、またはその前に起こったAT&Tを解体するに至った訴訟を想起させます。

司法長官のウィリアム・バー氏のコメントには、「25年前、司法省はMicrosoftを訴え、Googleを含む革新的なテクノロジー企業の新しい波への道を開いた。マイクロソフトの訴訟後の競争の激化により、グーグルは小さな新興企業からインターネットの巨人へと成長することができた。残念ながら、グーグル自体が支配を獲得すると、それは同じ反競争的プレイブックに頼るようになった。グーグルに反競争的な方法を続けさせれば、イノベーターの次の波を失い、アメリカ人は「次のグーグル」から利益を得ることができないかもしれない。この重要な産業への競争を回復する時が来た。」と書かれています。

グーグルは米国内の検索クエリー95%シェアを持っており実質的に独占状態です。独占することが違法なのではなく、独占の立場を利用した反競争的行為が違法なのです(モノポリーでいることが違法なのではなく、モノポリスティックな行為が違法)が、今回のケースは、一言でいえば検索エンジンのディストリビューションに関するケースだと言われています。例えば、訴状によると、

  • iPhoneのデフォルトブラウザーであるサファリの検索エンジンにグーグルを採用するためにグーグルとアップル両社が協議をし、ある報道によるとグーグルは毎年利益の3割にもあたる$11Bをアップルに支払っていた
  • 結果的に、グーグルはBingなど検索競合他社をiPhoneによるディストリビューションチャネルから”締め出した”
  • 同時に、Androidに関してもサードパーティのデバイスメーカーからライセンスを取得できるが、訴訟内容によると、Googleが厳格な契約上の合意やその他の措置を通じて、グーグルの検索エンジンをデフォルトにするようにこれらの企業を誘導している
  • SiriやアレクサなどのVoiceチャネルにおける検索エンジンのポジション

などが訴訟内容に挙げられています。グーグルがモノポリスティックな行為を取ったとしても何も消費者は被害を被っていないように見え、例えばGoogleではなくBingが使いたいと思えば使うことができるのではないか、という主張も見受けられます。

しかし、その反面、デフォルト設定を変更するユーザーがほとんどいないこと(デフォルト設定に入り込むことがそこまで大事でないのならなぜAppleに$11Bも支払っていたのか、という矛盾もあることから、デフォルト設定に入り込むことがビジネス上大事だということが結論付けられる)、消費者にはグーグル以外のものを使う選択肢が「実質上」なく、結果的にユーザーデータがグーグルに集まることを止められないのではないか、という意見もあります。

ユーザーとしては、使いやすいグーグル検索ではなくBingやDuckDuckGoがデフォルトになってしまったら、色々なアプリやブラウザーのUXが低下するような気はします。今回の訴訟は数年前からずっと続いていた捜査ですが、なぜ今、大統領選目前になり訴訟になったのか。選挙の結果がどちらになっても、ビッグテック企業にとっては単純にユーザーエクスペリエンスの向上だけを目指していればよい時代はもう終わり、社会的責任や意義を追及されるフェーズにきたのだと感じます。今後も長く続くであろうこの訴訟に関しては注目したいと思います。

モビエボ出演
先日NewsPicksの番組モビエボにリモート出演致しました。番組が公開されましたので是非ご覧ください!視聴はこちら。グーグルのスマートシティプロジェクトSide Walk LabsについてAIビジネス専門家の立場から色々お話しました。トロントには良いイメージしかないのですが、いつかスマートシティが実現するとよいですね。

UXデザイナーとして働いてみて

こんにちは。UXデザイナーのリビングストンです。
早いもので、パロアルトインサイトでお仕事をさせていただくようになってから半年が過ぎました。今回のブログでは、パロアルトインサイトでの私のUXデザイナーとしての業務についてお話ししようと思います。

この続きはブログにて!
UXデザイナーとして働いてみて

パロアルトインサイトのインスタグラム

シリコンバレー、シアトル、スペイン、東京、その他日本各地にいるパロアルトインサイトのチームメンバーが毎週リアルな写真を撮ってインスタグラムで共有しています!フルリモートで働くってどんな感じなのか?トップエンジニアやデータサイエンティストの机やキーボードに対するこだわりは?シリコンバレーのファーマーズマーケットの様子など、身近なネタで写真をあげています。興味がある方はフォローをお願い致します

ザック撮影。秋の収穫です!(石角メモ:瓢箪みたいなのはバターナッツスカッシュという南瓜の一種で、スープにすると美味しいです)
 

それでは良い1日をお過ごしください。コメント、感想などあればお気軽にメールに返信してください。皆さまも是非健康に気をつけてご自愛をしてください。

パロアルトインサイトCEO 石角友愛

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が擁する3名のDXアドバイザーの一員として中長期DX戦略について助言を行う。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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