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中国ゲーム産業の発展を象徴する「原神」とは

2022/04/05 ブログ 
by kawakamitakuro 

DXを通した産業改革の重要性を伝える音声番組「Level 5 by Palo Alto Insight」

各回の内容を文字でもお伝えすべく、文章でまとめた記事を投稿しております。ポッドキャスト内容の概要を読みたい方はこちらの記事をお読みください。詳しい内容は音声ページよりお楽しみください。

今回の収録では、出演者である長谷川の実体験をもとに、アメリカにおける物価上昇について議論するところからスタートしました。

中国ゲーム産業の発展を象徴する「原神」とは

アメリカにおける物価上昇の現状

長谷川はこの収録の朝、近所のダイナー(プレハブ式レストラン)にて朝食をとっていました。そこで食べたのはオムレツやハッシュドポテトなど、いわゆるアメリカの典型的な朝食。それに、一般的なブラックコーヒーを頼んで、なんとお値段が24ドルだったそうです。これは、日本円に換算すると約3000円ということになります。

アメリカでは2022年2月のインフレ率が7.9%を記録しました。これは非常に高い数値となっており、その影響がこうしたファストフード店にも広がっているということなのです。

 

日本の物価上昇との違い

日本でも同様に物価上昇が続いており、スターバックスでは4月から約50円の値上げが実施されるようです。また、コミックなども昔に比べると値段が上昇していることがわかります。

しかし、アメリカの物価上昇率と比べると、まだ日本は緩やかな方です。アメリカでは、一気に5ドル以上値上げをすることも珍しくなく、その幅の大きさは日本との大きな違いとなっています。

この物価上昇は、アメリカに留学する場合にも大きなハードルとなることでしょう。メタバースやインターネットの普及により、フラットに見えてきた世界のなかで、物価の差はさらに激しくなるかもしれません。

今後も引き続き、「Level 5 by Palo Alto Insight」ではコメントを募集しております。

ぜひお気軽にご質問ください。

中国のゲーム産業に脅かされる日本

第12回で取り上げる「今週のホットニュース」はBeating Japan at Its Own (Video) Game: A Smash Hit From Chinaです。

ニュースの概要

日本が誇るゲーム産業において、ニューヨークタイムズが非常に興味深い記事を掲載していました。それは、中国で開発された「原神」というゲームについて取り扱った記事です。

このゲームは「オープンフィールドRPG」というジャンルで、広大なフィールド上で敵と戦いながら物語を進めていく内容となっています。日本でいう「ゼルダの伝説」や「ドラゴンクエスト」に近い作品といえるでしょう。

このゲームが世界中でスマッシュヒットしており、中でも収益の3分の1が日本からとなっているようです。そのためこの記事では、今後のゲーム産業における変化や発展について取り上げています。

 

ただのコピーではない、ハイクオリティな作品

出演している山崎は、実際に「原神」をプレイしたことがありました。その時に感じたのは、単なるコピーではなく、非常にクオリティの高い作品になっているということ。音楽やキャラクターデザイン、声優の声まで、非常に作り込まれている印象だったといいます。

約100億円の予算で制作されたということもあり、非常にこだわりを持って制作されたこの作品は、リリースしてから約2週間ほどで予算を回収できたそうです。

さらに驚きなのは、この会社が以前までは日本のゲーム会社からアウトソーシングを受けていたということです。日本のゲームを委託して作る中で、エンジニアリングの力を高めていき、最終的には潤沢な資金を投資して、これだけのヒット作品を作り出したというのです。

つまり、何かのゲームを真似て作ったのではなく、しっかりとノウハウや技術力を高めていき、最終的にそれを豊富な資金力で形にしたということです。

 

ローカライゼーションが鍵となっている

石角はゲーム産業だけではなく、中国で今伸びている企業やサービスとの共通点について指摘しています。

例えば、IT企業のアリババなどは、元々シリコンバレー企業のアイディアからインスピレーションを受けて、中国国内で成功しました。その時、単にシリコンバレー企業のビジネスモデルを真似するのではなく、ローカライゼーションに目を向けることで成長してきたといいます。

というのも、Googleなどはプロダクトの使いやすさやシンプルさを優先し、それらをそのままグローバル展開することで海外進出してきました。しかし中国の会社では、まずは中国国内のマーケットにしっかりとローカライゼーションすることで、地盤を固めて、徐々に世界へと進出したのです。そのため、中国企業の海外進出の考え方は、他の国とは少し異なります。

「原神」においても、日本を舞台にしたエリアを追加することによって、日本のマーケットにもフィットするような内容に仕上げています。このことから、ローカライゼーションというのが非常に重要な要素となっていることがわかるでしょう。

 

オリジナルで勝負すること

山崎は、オリジナルコンテンツとして成功していることの素晴らしさを話しています。このゲームでは、これまで発売されてきた様々なゲームの良い要素を集めた上で、より高度に融合させている点が非常に優秀です。スーパーマリオやエヴァンゲリオンなど、すでに存在するブランドや世界観を利用するのではなく、1からオリジナルで勝負したことが、このゲームの本当の凄みなのかもしれません。

また、原神の制作者自身が日本の文化に対して大きなリスペクトを持っており、それがこの作品のハイクオリティな音楽やゲームシステムにつながっているのではないかといいます。

 

日本のゲーム産業における課題点とは

このように、中国におけるゲーム産業の発展は、日本にとって大きな脅威となるでしょう。そこで石角は、日本のゲーム産業の構造に問題があると指摘しています。

特に指摘していたのが「クリエイター軽視」の文化です。給料面はもちろん、いかにしてクリエイターに利益を還元していくのかというシステム作りに関しても、発展途上な部分があります。コミケや日本のアニメ文化など、日本の持っているブランドをより発展させていくために、産業自体を少しずつ改善していく必要があるのかもしれません。

 

今週のおすすめコンテンツ  「ハイスコア: ゲーム黄金時代」

「今週のおすすめコンテンツ」は、長谷川の紹介する  「ハイスコア: ゲーム黄金時代」です。

こちらはNetflixで配信されており、パックマンやスペースインベーダーなどのクラシックゲームを題材にした作品となっています。これらのゲームがどのような経緯で世界に広がったのか。また、当時どのようなことを考えながらゲームデザインをしていたのか。これらの背景について迫ったドキュメンタリー作品となっています。

日本の持つゲーム産業の影響力について、より深めてみたいと思った方は、ぜひ観てはいかがでしょうか。

 

それでは、次回の放送もお楽しみに!

#12の実際の音源はこちらからお楽しみください。

 

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。また、毎日新聞「石角友愛のシリコンバレー通信」、ITメディア「石角友愛とめぐる、米国リテール最前線」など大手メディアでの寄稿連載を多く持ち、最新のIT業界に関する情報を発信している。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧

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