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芸術作品が自動で生成される「AIアート」の仕組みや、種類について紹介
2022/08/15 ブログ 
by 鈴木 航生 

芸術作品を自動で生み出す「AIアート」とは?

AIアートツールの種類や、仕組み、考えられるリスクなどを解説


▼目次

AIアートとは

AIアートツールにはどんな種類がある?

OpenAI「Dall・E2」

Google「Imagen」

Google「Parti」

マイクロソフト「NUWA Infinity」

Midjourney「Midjourney」

AIアートツールは悪用されない?

終わりに


これまでのAIは、人間のクリエイティブな部分までは模倣できないと言われており、たとえAIによって様々な仕事が奪われたとしてもクリエイティブの領域は人間のものと考えられてきました。しかし、近年はAIを活用したアートやデザイン、映像、音楽、文章まで生み出されるようになっており、クリエイティブの領域にも足を踏み入れています。

今回はその中でも注目を集める「AIアート」について、仕組みや、最新の事例などをご紹介いたします。AIを使ったアート作品がどんなものなのか、実際に使うことができるのかなど興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

■AIアートとは

AIアートとは、AIの技術を用いて新しく生み出されたアート作品です。人間が芸術作品を生み出すためには、構想やデザインセンス、画風、色使いなどによって新しい作品を作っていきます。
一方、AIアートは様々なデータから自律的に特徴を抽出し、組み合わせることでオリジナルな作品を生み出します。AIならではの特徴として、人間のような固定観念がなく、着眼点なども異なることからこれまでに見られなかった面白い作品を作ってくれるのが魅力となっており、ツイッターでは「#AIアート」のタグで多くのオリジナル作品が公開されています。

また、AIアート生成ツールにはさまざまな種類がありますが、複数のキーワードを入力して指示すると、その要素を取り入れたオリジナルのアートを生み出してくれるものもあります。ごく短い文章でもAIに創造性が見られるかのようなアートを生成してくれるため、頭の中にあるイメージを再現するのにも便利です。

AIアートは、学習させた数多くの画像データから特徴を抽出することから、多彩な作風の作品が生成できることも特徴です。例えば、指定する言葉を少し変えるだけで、カメラで撮影したようなリアル作品もあれば、絵画タッチの作品や、デジタルアート調のものなどさまざまな結果が表示されます。

■AIアート生成ツールの最新事例

ここ数年で新たなAIアート生成ツールが誕生しています。最新事例として、現在特に注目されているツールを5つ抜粋してご紹介したいと思います。

・OpenAI「Dall・E2」

Dall・E2(ダリツー)は、AI研究を行うアメリカの非営利団体OpenAIによって2022年4月に発表された画像生成AIです。画家のサルバドール・ダリや、CGアニメのキャラWALL-Eが名前の由来となっています。文章でキーワードを入力し、指示するだけでそのイメージに合ったAIアートが生成されます。OpenAIは2020年7月に文章生成AIサービス「GPT-3」を公開し、多くの企業・研究機関で利用されています。Dall・E2も同様に、将来的に多くの企業や個人が使用できることを目指していると考えられます。
まだ広く一般には公開されていませんが、招待制でβ版の配布も始まっており、使用する方の声も耳にするようになりました。当社の長谷川CTOも招待を受け、実際にDall・E2を使った感想をブログにまとめておりますので、こちらも参考にぜひご覧ください。

Dall・E2にて長谷川CTOが富士山をテーマにデジタルアートを生成

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・Google「Imagen」

Imagenは、2022年5月にGoogleから発表された画像生成AIです。ImagenもDall・E2と同様に文章からAIがアートを生成してくれます。
Imagenの場合、言葉の意味や内容を正確に理解し、高解像度で生成できるという特徴があります。複雑な指示にもAIがきちんと理解できるのは、T5と呼ばれる大規模言語モデルを採用しているためです。人間とほぼ同じ言語能力を持つT5だからこそ、指示通りに画像が生成できます。

画像引用:https://imagen.research.google

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・Google「Parti」

Partiは、前述のImagenが発表された1ヶ月後に発表されました。約数百億件もの入力情報を解析することで、よりリアルな画像を生成できるツールです。ImagenはAIシステムで拡散学習を主に利用していますが、Partiではイメージトークンと呼ばれる画像セットを解析し、その情報を活用して新しい画像を構成する仕組みになっています。トークンなどの学習素材を解析すればするほど、リアルな画像に仕上がります。
すばらしい画像を生成できるPartiですが、このモデルは一般には公開されていません。あくまでも研究用のAIという位置づけです。開発したGoogleが「責任あるAI(Respnsible AI)」という考えを非常に重視していることからこのような扱いになっていると考えられます。

画像引用:https://parti.research.google

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・Microsoft「NUWA Infinity」

Microsoftが開発したNUWA-Infinityが競合AIよりも優れている点は、画像の「枠外への拡張」や「動画生成」を実行できることです。与えたれた画像を枠外に拡張できる機能は、人が想像力を働かせるようにして、画像の外側にあるものを描き出すのに似た機能となっています。例えば、下図はクロード・モネの絵画「Garden at Sainte-Adresse」を入力として与えた際に、NUWA-Infinityが枠外の画像を生成して拡張したものです。

画像引用:https://arxiv.org/pdf/2207.09814.pdf

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・Midjourney「Midjourney」

Midjourney社が開発したAIアート生成ツールの「Midjourney」は、スラッシュコマンドのimagineと、好きな単語を入力するだけで、わずか1分で4枚もの画像を出力することができます。この出力された画像をさらに高解像度化させたり、構図やタッチなどが似ている別のイラストへと出力することも可能です。

現在はβ版が一般公開されており、Discordのアカウントがあれば誰でも無料トライアルが可能です。無料版でも25回のイラスト作成が体験できます。AIのアート画像生成に興味のある方は、まずはMidjoueneyを試してみることをおすすめします。

出典:Midjourney「Community Showcase」

■AIアートツールは悪用されないのか?

AIアートツールは年々技術進化を遂げており、近い将来には一般的なツールになっていることも予想できます。しかし、ここで問題となってくるのは、AIアートツールが悪用されないかという点です。AIアートツールは様々な画風を表現でき、リアルなタッチの画像を生み出すこともできるため、人が制作や撮影した作品と「AIに生成された作品」の区別がつかなくなるのではと、問題視されることがあります。DALL·E 2ではこの点についても配慮されており、生成された作品には「署名」として右下に5色の四角が追加されます。

また、有名人や政治家、実在する人物の写実的画像や、暴力的・性的・政治的な画像を生成できないようにもブロックされており、常に自動的・人的に監視できるシステムを構築することで、問題のある画像が生成されていないかチェックする環境も整えているといいます。こうしたクリエイティブな技術が発展することによる新たな犯罪行為に悪用されないためにも、開発企業は対策を講じています。

■終わりに

今回はAIアートの特徴や、仕組み、最新事例などをご紹介しました。すでにβ版を公開しているAIアート生成ツールなどもあることから、今後商用化など普及に向けた取り組みはさらに進んでいくと考えられます。

クリエイティブ領域は人間ならではの強みとされていましたが、AI技術の発展により、用途や目的次第では人間に匹敵するレベルに達してきています。今後このようなツールが、人間の創造的なタスクである「アイデア」や「素材作り」といったに作業を支援するようになることでよりクリエイティブな業務に専念したり、デザインのレベルが高くなくとも指示能力が高いことでアーティストとして活躍できるような事例も出てくると思います。AIに仕事を奪われるではなく、AI アート生成のようなクリエイティブな領域のAIをいかに自分たちの作業を効率化するサポートツールとして使えると新しいキャリアの視界が開けるかもしれませんね。

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。また、毎日新聞「石角友愛のシリコンバレー通信」、ITメディア「石角友愛とめぐる、米国リテール最前線」など大手メディアでの寄稿連載を多く持ち、最新のIT業界に関する情報を発信している。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧

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