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AI開発競争が激化!一時代をリードしてきたGAFAMのポジショニングを考察
2023/04/13 ブログ 
by suzuki 

AI開発競争が激化!一時代をリードしてきたGAFAMのポジショニングを考察

Level5#62の放送回では、アメリカの大手テック企業GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)が提供しているAIサービスについて、特にChatGPTで今話題の生成AI領域の活用と、取り組みに焦点を当てて議論しました。

GAFAMの生成AIに対する取り組み

Appleについては、現在のハードウェアにおいて強い存在感を持っていることから、独自のAI技術を組み込んだプロダクトに期待が寄せられています。将来的には、Appleシリコンが進化し、デバイス上でGPTのようなニューラルネットワークを実行できるようになる可能性も考えられます。

Amazonは、生成AIに関しては主だった発表はありませんが、これまで培ったリテール業界での強みがあり、その分野でのAI技術活用が期待されています。例えば、Amazon GoやAmazon Oneといったサービスが、音声AIと組み合わさることで、カスタマーエクスペリエンスの向上が期待されます。
GoogleとMicrosoftは、インターネット上のエンタープライズ市場でも競争を繰り広げており、ChatGPTやBardのような生成AI技術を活用したサービスを展開しています。これらの企業は、オフィス関連のアプリケーションで既に市場を獲得しており、そこにAI技術を組み込むことで、さらなる市場シェアを獲得できると考えれられています。
Facebook(Meta)は、メタバースへの取り組みが注目されていましたが、話題が生成AIに取られ今では開発もすっかり下火になっています。しかし、GPTのような生成AI技術は、今後メタバース上で活用できるとが予想されており、これからこの領域のAI開発にもより一層注力していくことが考えられます。
各社、取り組みは様々ですが、どの企業が先行してイノベーションを起こせるのかが焦点となっています。

日本製のChatGPTは誕生するか

日本政府は、日本語版のGPTを開発することを検討していますが、その効果や必要性については議論が分かれています。日本語に特化した言語モデルが開発されることで、より実用的なAIサービスが提供されることが期待されていますが、その一方で技術進化のスピードが速いため、効果的な取り組みかどうかは不確かです。

総じて、これらの企業はそれぞれ独自の強みを持ち、AI技術を活用してさらなる市場シェアを獲得しようとしています。今後のAI技術の発展は、これら企業間の競争だけでなく、新たなイノベーションやビジネスモデルの創出にもつながります。特に、言語AI技術の進化は、エンタープライズ市場やリテール業界、さらにはメタバースの発展に大きな影響を与えるでしょう。

AI技術の普及が進むにつれて、プライバシーやセキュリティの問題も重要な課題となります。企業は、ユーザーのプライバシーを保護するために、オンデバイスでのAI処理やデータの取り扱いに関する新しい技術やアプローチを探求していくことが求められます。

また、各国政府もAI技術の進化に対応するため、新たな規制やポリシーを策定することが重要です。例えば、日本政府が検討している日本語版GPTの開発は、国内企業の競争力向上や、日本独自の文化やルールを反映したAIサービスの提供が期待されています。

終わりに

最後に、消費者として、私たちがこれらのテック企業から提供されるAIサービスにどのようにアプローチし、活用していくかが重要です。現在はまだAI技術の黎明期であり、どの企業が最終的に勝者となるかは未知数ですが、技術の進化に伴って、私たちの生活や働き方が大きく変わることは間違いありません。その変化に適応し、最適な利用方法を見つけることが、私たち一人ひとりに求められる課題となっています。

Level 5 #62の実際の音源はこちらからご視聴いただけます。

     

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事及び東京都AI戦略会議 専門家委員メンバーに就任。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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