画像編集サービスの「Photoshop」や「Illustrator」などのクリエイティブソフトウェアを提供するAdobe(アドビ)が、米国時間9月15日にデザインコラボレーションツール「Figma」を展開するFigma社の買収を発表しました。
買収金額は200億ドル(日本円で約2兆8,660億円)規模の大型買収ということで、ライバル関係だった企業同士の買収劇には非常に注目が集まりました。
買収されたFigmaは、ブラウザ上でWebサイトや、アプリのデザイン・レビューが行えるデザインコラボレーションツールで、デザイナーのみならずエンジニアやプロダクトマネージャーなど多くのビジネスユーザーが気軽にデザインを生み出して、テストし、リリースするために利用しています。2022年7月にはFigma Japanが発足したばかりで、日本語版も発表されたこともあり、多くの日本企業で導入が進んでいました。
買収されたfigmaはサンフランシスコを拠点にするユニコーン企業として注目されていた企業で、2021年6月に発表した2億ドルの調達の際に、評価額が約100億ドルとされており、今回の買収で価値が2倍に跳ね上がる結果になりました。Adobeが提供するデザインツール「Adobe XD」の競合としても知られています。
石角がFigmaがユニコーンになった際にビジネスインサイダーに寄稿した記事はこちらからご覧ください。
https://www.paloaltoinsight.com/2020/05/13/businessinsider-25/
figmaの特徴として、ブラウザが起動さえできれば場所を選ばず使用できるため、誰でも簡単にデザインができるツールとして支持されています。利便性が高くチーム体制での作業にも向いており、無料プランであるStarterでは、作成できるプロジェクト数や編集者数に制限があるものの、ほとんど有料プランと同じように利用できるので、ユーザーが増えている原因としても考えられるでしょう。
Figmaが便利な点として、全てWeb上で完結できるという点が挙げられます。各自でアカウントさえ取得していれば、作ったデザインはPCの保存されるのではなく、Web上で呼び出すことができるため、リモートワークと出社とのハイブリッドな状況でも、オフィスと自宅とで作業を止めることなく利用することができます。
1つのファイルを複数のメンバーで編集することができるのも特徴で、デザイン業務に携わる様々な役割の人間と一つのデータを共有することで、相談しながら制作物を仕上げルコとも可能です。コロナ禍を中心に、オンラインでの稼働が余儀なくされる中で、リソースをフル活用するビジネスシーンにぴったりと合致し、支持が高まっています。
直感的なUIで使えるFigmaは、ハイスキルなデザイナーだけではなく、様々な役割の人がアウトプットのために活用できる魅力的なツールです。
テレワーク時代のオンラインコミュニケーションで必要なこととして以下のような要素が考えられます。
これらを全て網羅しており、かつサクサク使える動作性と、豊富なプラグインなどでカスタマイズ性が高く非常に利便性が高いツールということがわかります。
Adobeに買収されることで、今後figmaが独立して開発を進めるのか、Adobeの一製品として合流していくのかが非常に注目されています。2023年には正式に詳細が発表されるということで今後も動きには注目していきたいですね。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
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